「おとうと」を見てきました(3月1日)
母・吟子を吉永小百合、娘・小春を蒼井優、そして吟子の弟・鉄郎を笑福亭鶴瓶が演じているが、三人三様それぞれの持ち味を出した名演技だった。
小春の結婚式前日から映画は始まる。そして結婚式当日、突然紋付袴姿の鉄郎おじさんがやってきた。かつて吟子の夫の13回忌でも飲みすぎてめちゃめちゃにしてしまったいきさつがあるので、アルコールは飲ませなかった。乾杯もウーロン茶ですませていたが、隣の姉のシャンパンが残っているのをこっそり飲み、それが引き金でウイスキーをがんがん飲み、若者たちに乗せられて一気飲みも始める。そしてマイクを取り、歌を歌い、花婿を脅し、両親のお礼の挨拶の最中に酔っ払ってテーブルをひっくり返す。結婚式はめちゃくちゅになった。
そして翌日吟子は夫の遺品である服を弟にやり、帰りの電車賃まで渡して帰す。
しばらくして、鉄郎にお金を貸したという女の人が訪ねて来た。130万円を貸したが少しでもいいから何とかしてほしいと鉄郎の書いた借用書を見せる。姉の吟子は130万円を弟鉄郎に代わって返す。
その後しばらくしてから、鉄郎がやってくるが、130万円の借金のことやなんかでけんかして、大阪へ帰っていく。そして弟と連絡が取れずになり、心配で家出人捜索願を警察に出していたら、警察から救急車で運ばれ、今は「みどりの家」という民間ホスピス施設に入っているという。吟子はすぐに大阪へ駆けつけるが‥‥。
兄弟の愛情についてほろりとさせられる映画だった。死とは何かについても考えさせられる映画だった。
それにしても吉永小百合はきれいだった。だんだん円熟して大女優の風格だ。