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「メッセージ そして、愛が残る」を見てきました(10月2日)

「メッセージ そして、愛が残る」を見てきました(10月2日)_d0021786_14371559.jpg名演小劇場に「メッセージ そして、愛が残る」を見に行きました。

主人公ネイサンは子どもの頃女の子と遊んでいて、女の子が池に落ちたので、助けを呼ぼうと走って道に出たところで車にはねられる。そして彼は一命を取りとめ今は有能な弁護士としてニューヨークで働いている。彼は息子を突然死でなくし、息子の死をきっかけに心を閉ざし、妻や娘と別居し、仕事に逃避する日々を送っていた。

ある日彼の前に人の命の期限が見えるという医師ケイが現れる。死が間近に迫った者は体全体が光って見えるのだと言う。彼はネイサンに自分の能力を信じさせるために地下鉄の駅で青年が2分後に死ぬことを教えたり、ネイサンの友人アンナがまもなく死ぬことを教える。彼はアンナを守ろうとするが、彼の経済的援助を受け入れると言って一緒に銀行へ行き、そこで銀行強盗の撃った銃弾に当たって死んでしまう。ケイは人間の死は運命であって、変えることはできないと告げる。

ネイサンはケイが自分の元にやって来たのは自分がまもなく死ぬということを伝えに来たのだと思って、ショックに陥る。しかし、ネイサンは残された時間を愛する人のために使いたいと、別居中の妻と娘の元へ行く。そして彼は息子の死をきっかけに妻や娘と向き合ってこなかったことを悔い、これからは一緒に暮らそうと言う。そして二人は過去のこだわりを捨て、ずっと一緒に生きていこうと誓うのだった。

しかし、妻クレアの体が光に包まれるのをネイサンは見る。ケイに死ぬのは自分ではなかったのかと食ってかかるが、ケイはネイサンが子どもの頃死んだ時、またこの世界に戻ってきたのは、メッセンジャーとして生きるということを決意して戻ってきたのだと告げる。

人間の死はいつか誰にもやってくるもので、避けることのできないものである。では人間は何のために生まれてくるのか。あの世では時間や空間の制限はなく肉体という物質を持っていないので、あらゆる制約から解放され、いわゆるストレスのない状態でずっと過ごしていることだろう。そしてあの世で感じる1日はこの世の時間の1年間に当たる。浦島太郎伝説はこのことをさしているのではないだろうか。西遊記にもそのようなことが書かれていた。この世では肉体を持って生まれてくるので時間、空間、家族、職場、地域、学校いろんな所でいろんな人と交わり、お互いに助け合って生きていかなければならない。そのことを学ぶために人は生まれてくるのではないだろうか。そしてそのことがうまくできればこの世の生活もとても楽しいものになる。何度も何度もあの世へ戻ってはエネルギーを蓄え、この世でチャレンジしようと生まれてくるのではないだろうか。

こんなことを考えさせられた映画でした。原作も読んでみたくなりました。ギョーム・ミッツという1974年生まれのフランス人が書いており、本作「メッセージ そして、愛が残る」は驚異的な売上を記録。他に「時空を超えて」、「天国からのメッセージ」が小学館文庫から出版されている。

2008年 ドイツ、フランス、カナダ  107分
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by irkutsk | 2010-10-02 14:37 | 映画 | Comments(0)