「楽観主義のすすめ」を読みました(11月2日)
「いつも弱気の人と顔を合わせているとこちらまで弱気が伝染してくる。明るい人生を送りたいと思う人は、それに適した環境を選ぶべきだし、またそうした性格の人を友人に選ぶ必要があるのです。」と邱永漢さんは言っています。確かに元気のいい人と顔を合わせて話していると、楽しいですね。それに反していつも「ダメかもしれない」と言っていたり、愚痴をぶつぶつ言っている人と話しているとこちらも気分が滅入ってきますね。
そして「人生に運はつきものですが、自分は運が強いと信じている人は自分から運を呼ぶ姿勢をとるので結果として運のほうが向こうから近寄ってきます」とも言っています。斎藤ひとりさんがやはり同じことを言っています。自分はついてる、ついてると言っていると本当につきがやってくるが、反対についてない、ついてないと言っているとついてないことが次々にやってくるそうです。
また、あふれる情報に対して、テレビや新聞、週刊誌、月刊誌など活字になっているからといって信用してはいけないと戒めています。活字もまた人が勝手に作ったものだから、自分の目や耳を信じることが大事だといっています。日本人ってマスコミの報道をすぐに信じてしまうんですよね。かつての大本営発表を真実だと信じ込んできたように。程度の差こそあれその体質は今もしっかり残っているような気がします。
「人生やりたいことが山ほどあれば、いくら時間があっても足りません。したがって短く感ずる人生が良い人生であり、そういう具合に時間割を組むのがうまい人生の過ごし方だと」とも言っています。
また「お金にならない仕事でも生きがいを感じてやっている人はたくさんいます。そういう人を見るたびに「人生はお金を稼ぐためにあるんじゃない」と思います。仕事を選ぶ時はお金になることも大切ですが、それ以上に精神的に充実することがもっと大切です。」とも言っています。仕事選びの時に大きな企業とか、仕事の楽な企業とかを選んだり、勧めたりしていませんか。毎日時計を何度も見て終業時間を待っているようではいくら楽でもやりがいがありませんね。
これから社会に出る若い人たちには是非読んでほしい一冊です。
「楽観主義のすすめ」 邱永漢著 グラフ社 2006.8.25発行 1143円+税