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「時計の時間、心の時間」を読みました(3月27日)

d0021786_6201247.jpg時間というものをいろんな切り口から見せてくれ、時間の過ごし方から生き方まで考えさせてくれる一冊でした。

子どもの頃、週刊の漫画雑誌の発売日までの時間が長くて、長くて、それに比べ歳を取ってからの1年はあっという間に過ぎてしまう。こんな経験は誰もが持っていると思います。これは10歳の子どもにとっての1年は人生の10分の1だが、60歳の大人にとっては全人生の60分の1にしか当たらないため、子どもは時間を長く感じ、大人は時間を短く感じるということだそうです。

さらに、体の代謝が激しい状態では時間を遅く感じ、体の代謝が低迷している状態では速くかんじるそうです。熱を出して寝込んでいるときは時間を遅く感じ、毎朝起きて出勤するまでの時間は早く感じるという例をあげて説明していました。子どもと大人の時間の感じ方の差は、この新陳代謝の変化も影響しているそうです。

時間を長く感じさせるのは、極度の恐怖や緊張、退屈な会議、同じことの繰り返しのルーチンワーク、視覚、聴覚、触覚の刺激を受けている時間(刺激が大きければ大きいほど)。

時間が短く感じられるのはパソコンのネットサーフィン(目の前に何か注意をひきつける対象があると時間経過に対して注意が向けられ亡くなる)、難しい課題に取り組んでいる時、新奇なことがらがあるとき(子どもの時は学校や家庭でいろんな行事がありますね)、スポーツをしているとき、広い、大きい、明るい空間にいるとき。

おもしろかったのは、時間に厳密な社会は人類の歴史ではつい最近出現したもので、人間の性格類型はタイプAとタイプBに分けられるという話でした。

タイプAの人はいつも時間に追われているように感じ、予定通りにことが進まないとイライラします。特に待たされることも苦手で、何もしない時間を過ごすことに罪悪感を感じます。限られた時間の中でできるだけ多くのことをしようとします。このタイプの人は狭心症や心筋梗塞にかかりやすいとのことです。

タイプBの人はゆっくりと食事やその間の会話などを楽しむことができる。能力以上に仕事をこなすことを自分に求めません。そしてこのタイプの人は生活の中でストレスを抱え込みにくい人です。

そしてわたしたちは時間的に有限な存在で、人間はグローバル化された均一で延々と続く時間を生きることはむずかしく、時間を分節化して1日や1週間、1か月、1年という期間を意味ある時間にすることができるようにしているのです。だから一期一会を大切にし、今しかありえない今を大切にして生きていかなければならないということです。

「時計の時間、心の時間」 一川誠著 教育評論社 2009年8月8日発行 1,400円+税
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by irkutsk | 2011-03-27 06:19 | | Comments(0)