「レンタネコ」を見に行きました(5月14日)

d0021786_216357.jpg伏見ミリオンザへ「レンタネコ」を見に行きました。
都会の一隅にある、平屋の日本家屋。そこに、一人の女が住んでいる。名前はサヨコ(市川実日子)。正確には、住んでいるのはサヨコ一人ではない。家中には猫、猫、猫、猫。とにかく、たくさんの猫がいる。サヨコには今のところ、猫のほかに家族はいない。亡き祖母の仏壇を守りつつ、謎の隣人(小林克也)にからかわれながらも、心の寂しい人に猫を貸し出すレンタネコ屋を営んでいる。
「レンタ~ネコ、レンタ~ネコ、ネコ、ネコ。寂しいヒトに、猫、貸します」
サヨコは猫たちをリヤカーに乗せて街へ出かけ、さまざまな人に出会う。

 ある日、猫たちを連れ川原を歩いていたサヨコは、上品な老婦人・吉岡さん(草村礼子)に「猫、貸してもらえますか?」と、声をかけられる。吉岡さんは、14歳の茶トラ猫に興味を示す。サヨコは、猫が住みやすい家か審査するため、彼女の暮らすマンションに向かう。彼女は、夫と飼い猫を亡くしてひとり住まい。子どもは、とうに巣立ってしまったという。息子が小さい頃好きだったというゼリーを食べながら、身の上話をする吉岡さん。サヨコは、そんな彼女の姿を見て審査を合格とする。吉岡さんは借用書の期限の欄に"私が他界するまで"と書き記す。うれしそうな吉岡さんのゼリーの真ん中には、スプーンですくった、小さな穴ぼこが空いていた。そして彼女が亡くなったという連絡を受けてネコを引き取りにいくと息子がいて、冷蔵庫を開けると手作りのゼリーだけが山のように入っていた。

 数日後、サヨコは、寂しげな中年男・吉田(光石研)の姿を発見する。吉田を猫好きだとにらんだサヨコは、囁くように呼びかける。「レンタ~ネコ、ネコネコ」。寂しい時には猫が一番とサヨコに促され、吉田は審査のため自宅にサヨコを招き入れる。彼は単身赴任中のサラリーマンだった。離れて暮らすうちに一人娘はすっかり年頃になり、父親を避けるようになってしまったとうなだれる吉田の靴下の先には、大きな穴が空いている。彼は審査に合格し、"家族の元に帰るまで"と借用期限に書き込み、一匹の仔猫を借り受ける。その仔猫は、なぜか"臭いもの"が大好きだった。家族の元へ帰る前日、結局彼はこのネコを欲しいとサヨコに頼み込み、譲ってもらうことになった。

 暑い日にはもっと暑いところへ行くのが一番と考えたサヨコは、レンタカー屋に掲げられた"ハワイ旅行が当たる!"というのぼりにつられて、ふらふらと中に入っていく。そこには、生真面目そうな女性店員・吉川(山田真歩)がいて、AランクからCランクまでの料金設定を、流暢に説明する。ランク付けに対して喰ってかかるサヨコに問い詰められた吉川は、自分はCランクだと漏らす。聞けば、吉川には話し相手がおらず、世界から置いてけぼりをくらったような寂しい毎日を送っているという。サヨコは彼女に一匹の三毛猫を貸すことにする。借用期限は"待ち人現れるまで"。そしてレンタカーを借りて海へ。ハワイ旅行の当たるくじを引くが「ハズレ」。ところが翌日、レンタカー屋の店員が電話をかけてきてネコを返したいという。行ってみると、昨日初めて自分でレンタカーを借りて、くじを引いたら、ハワイ旅行が当たったのでネコを一時返したいとのことだった。

 またある日のこと、サヨコはあまり柄のよくなさそうな若い男とすれ違う。見覚えがあるその男は、サヨコの中学時代の同級生・吉沢(田中圭)だった。子どもの頃から嘘つきで有名だった吉沢を、徹底的に避けるサヨコ。彼は、明日インドに発つから最後の夜は女の子と一緒に過ごしたいと、メス猫を貸してくれるようサヨコにせがむ。きっぱり断って家に帰るサヨコ。しかし、吉沢はサヨコを追って家までやってきた。縁側で彼と話しながら、サヨコは中学時代を思い出す。学校に馴染めない二人は保健室の常連で、お互いを"ジャミコ"、"嘘つきはったりの吉沢"と呼び合っていた。吉沢は縁側で猫とたわむれ、結局、猫を借りずに去っていった。

個性的なネコがたくさん出てくる楽しい映画でした。ネコ好きな方にはたまらない映画でしょう。サヨコはネコを貸して、心の寂しい穴ぼこをこのネコで埋めてくださいと言うが、サヨコ自身、ネコには囲まれているが恋人も友達もいない寂しい存在なのかもしれない。ふすまに「今年は絶対結婚するぞ」と書いた紙が貼ってあった。

「レンタネコ」 2011年日本 110分 監督:荻上直子 出演:市川実日子、草村礼子、三石研、山田真歩、田中圭、小林克也他
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by irkutsk | 2012-05-14 21:06 | 映画 | Comments(0)