「ありがとうともだち」を読みました(11月16日)
おれの ともだち キツネが、
はじめての おとまりに やってきた。
うれしくって たのしくて、
いいとこ みせようって はりきって、
つい いっちゃったんだ。
でっかい ウソ を。
だって「オオカミさん、すごいね」って
キツネが おれを みると、
むくむく ちからが わいてきて、
なんでも できる きが するから。
キツネ、みてろよー。
ウソだって ホントに しちゃえば いいよな。
がっかりさせたくないからな……。
(表紙裏の文より)
人は誰でも自分をよく見せたい、すごいと思われたいと思って無理をしたり、嘘をついたりすることがよくあります。でもありのままの自分でいいのではないでしょうか。見栄を張って自分を実物以上に見せようとすると、いろんなところに無理が生じます。そしてこの本の中でもオオカミがしますが、自分ができなかったことを他人のせいにするのです。
内田さん、降矢さんの絵本は本当に楽しいですね。大人が読んでも楽しいのだから、子どもが読むともっと楽しくて、何回も何回も読むようにせがむのではないでしょうか。
「ありがとうともだち」 内田麟太郎(作)、降矢なな(絵) 偕成社 2003年6月発行 1,000円+税