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「精霊の守り人」を読みました(3月9日)

「精霊の守り人」を読みました(3月9日)_d0021786_17295449.jpg「バルサが島影橋を渡っていたとき、皇族の行列が、ちょうど一本上流の、山影橋にさしかかっていたことが、バルサの運命を変えた」という書き出しで始まる物語である。バルサは今年30歳で、大柄ではないが筋肉の引き締まった柔軟な体つきしている。長い脂っけのない黒髪をうなじでたばね、化粧ひとつしていない顔は日に焼けて、すでに小じわが見える。

そのバルサは短槍の使いの達人で女用心棒なのだが、川上の山影橋から人が落ちたのを見て、自ら川に飛び込んで助けたのだった。そしてその助けた相手は皇族で第二皇子のチャグムだった。

安宿にいたバルサのもとにやってきた使いのものは、第二皇子の母君である二ノ妃の館で接待のあとで報奨金を渡したいということだと伝えた。

二ノ妃の館で接待を受けたあと、寝ていると二の妃が訪れ、第二皇子を守ってほしいという。星読博士が第二皇子を見て、「この子には何か恐ろしいものが宿っている。ほうっておけばそのモノが、遠からずこの子を殺すだろう。そして、神の子である帝の血をひく者にそのようなモノなど宿れるはずがない――宿ったのなら、この子は帝の子ではない」と言ったのです。

そのあとから事故に見せかけて、チャグムを殺そうという事故が立て続けにおこっているという。それでバルサに第二皇子であるチャグムを守ってほしい、皇子でなくてもいいから生きていて欲しいと頼むのでした。

バルサは断れずに、二ノ妃の願いを聞き入れ、その夜のうちにチャグムを連れて二ノ妃の館を抜け出したのでした。

バルサはチャグムを守りきれるのか、チャグムに宿ったものはなんなのか。

児童向けに書かれた本であるが、大人が読んでも面白くて、物語にぐいぐい引き込まれていきます。

「精霊の守り人」 上橋菜穂子著 新潮文庫 2007年7月1日発行 552円+税
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by irkutsk | 2013-03-09 17:29 | | Comments(0)