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「百年の時計」を見に行きました(7月5日)

d0021786_16122120.jpg香川県高松市の高松美術館の学芸員神高涼香(木南晴香)は以前からファンであった世界を代表する前衛芸術家・安藤行人の回顧展を企画する。涼香は大喜びだったが、気難しさで有名な安藤行人との交渉は難航をきわめるものだった。

まず空港へ出迎えに行くのだが、飛行機から降りてきたのはマネージャーで安藤の娘の美咲だけだった。「父1本前の飛行機で来たんですが」とのこと。ちょうどそこへ空港職員から安藤行人から預かったメモを持ってくる。そのメモには「私を探して」と英語で書かれていた。手分けして安藤を探すことから仕事が始まった。

安藤は片原町商店街でチンドン屋に紛れて、アーケード街を王様の格好をして歩いていた。そして市内に彼のために大きな倉庫の「もう自分には作品を作る気力が無くなっているのだ」、「娘や共作者を始めとする、自らの周囲で動く者たちも自分の作品に魅力を感じてくれているのではなく、自分の作品が生み出す金や名声が目当てなのだ」と言う。

無気力と不信の塊となっていた安藤に、涼香は涙ながらに初めて安藤のインスタレーションに触れた時の思い出を語った。それは涼香が安藤のファンとなった原体験でもあった。そんな涼香に安藤は言う。自分が芸術家を志す出発点となった一つの懐中時計。百年の時を刻んできた、その時計の元の持ち主を探してほしいと。その時の思いが蘇れば作品を作る気力とアイデアがわくかもしれないと。そして涼香は安藤と共に時計が刻んできた百年の刻を追体験する旅に赴くことになる。

その懐中時計は100年前に作られたものであった。列車が授けた出会い、そして許されない恋に落ちた男女。百年の時計に秘められた叶わぬ初恋の物語が明らかになるとき、止まっていた時がゆっくりと動きだす。

 2011年に路線開業100周年を迎え、現在も高松市内を走る“ことでん”(高松琴平電気鉄道)は、大正時代に製造された貴重な車輌が今でも運行し、「鉄道の歴史遺産」と言われています。そんなレトロ電車で育まれた切ない初恋の記憶を、『デスノート』、『ゴジラ』『ガメラ』両シリーズほか『ばかもの』で名高いヒットメーカー・金子修介監督があたたかく描きだしました。

時間は絶えず流れており、その時間を刻む懐中時計をめぐるエピソードがうまく描かれていました。

「百年の時計」 2012年日本 105分 監督:金子修介 出演:木南晴香、ミッキー・カーチス、鈴木裕樹、木内晶子、井上順ほか
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by irkutsk | 2013-07-05 16:11 | 映画 | Comments(0)