ブログトップ

ロシアとMacと日本語

「三姉妹 雲南の子」を見ました(8月16日)

d0021786_2144719.jpg名古屋シネマテークへドキュメンタリー映画「三姉妹 雲南の子」を見に行きました。

『三姉妹〜雲南の子』は、中国西南部、雲南省の海抜3200メートルに位置する、わずか80戸の家族が暮らしている洗羊塘村で撮影された。

中国でも最も貧しい地域のひとつで、雲南省自体は2000年代から開発が推し進められているものの、この村は高地であるためにインフラ設備も十分でなく、2007年まで電気も整備されず、電気が通ったのが中国で最も遅い地域だった。

その標高のために穀物も収穫できず、ジャガイモだけが人間と動物の可能な限りの唯一の食物である。村の中央には、この近辺の唯一の飲み水である小さな川が流れている。谷を降りたところには、村の子供たちのための学校があり、3人の先生が中央政府によって派遣されている。

家々は、土壁と藁葺きの屋根でできている。各々の家族は、わずかばかりのすり切れた木の家具と今時はお目にかからないような古い農機具を少しだけ持っている。家はどこも暗く湿っぽい。

中国の他の多くの地域と同様に、若者はより良い人生を求めて村を離れ、村には子供と老人、村を出ることの出来ないわずかな大人だけが残っている。ぼろぼろの服を着て、村びとは毎日畑で働き、子供と老人は家畜の世話をする。親が家を離れ、老人とだけ暮らしている子供たちは、総じてあまり教育を受けていない。進学は家族にとってあまりに高額なので、子供たちは大体の場合、小学校までしかいかず、中には毎日畑仕事をするために学校にいけない子供さえいる。

どの家族にも、3〜4人の子供たちがいる。通常、どの家族も娘を冷遇する。娘が14歳の誕生日を迎える前に、両親は夫を選び、数年後には結婚させる村での生活はあまりに厳しいので、娘たちは家族が夫の両親からより多くの贈り物を受け取るために、少しでも豊かな地域から夫を見つけようとする。そのため村の男子は妻を見つけるのが困難で、唯一の方法は、まだ子供のうちに親が縁談を決めてしまうしかない。
男の家族は、女の家族に財政的またはその他の問題がある場合には、援助をしなければならないだけでなく、早いうちから女の家族に贈り物をしなければならない。

それが、この映画に描かれた、3人の娘がいる家族が暮らす村の日常である。

父親は、37歳だった。数年前、彼の妻は3人の子供たちを捨てて村を出て、それ以来彼女からは連絡がない。わずかな土地と2頭のブタで、父親はその小さな家族を養おうとした。高地の気候は厳しく、ジャガイモの収穫は、年によって恵まれないこともある。父親には、ここで毎年十分に暮らしていく自信がなかった。そして彼は、娘たちだけを村に残して、町に出稼ぎに行くことに決めた。

3人の娘たちは栄養不足で、彼らの実際の年齢よりも小さく見える。長女のインインは10歳だが、8歳くらいに見える。母親が家を出て、妹たちの面倒を見なければいけなくなる前は、2年ほど学校に通っていた。インインは毎朝、妹たちを起こすと、ジャガイモを料理し、ブタに餌をやる。インインは、家のすべてをやりくりしている。彼女の毎日の日課は単純で、一家を背負っている。彼女は母親代わりに妹たちの面倒を見る。

目はしがきいて悪戯な次女のチェンチェンは、姉の言うことをきかず、いつも姉の影響下から逃げ出そうとしている。チェンチェンは姉の言うことはいつもおかまいなしで、彼女は常に、遊ぶこと、楽しいことを探している。 末娘のフェンフェンは、まだ4歳で、いつでも泥だらけになっている。姉たちのあとを追いかけるが、自分の世界にいる時は、おとなしくしている。

洗羊塘村は当局による全村移住が決まっている。
しかし2013年2月の段階では、村民たちはまだ村に暮らし、
自分たちがいつどこへ行くのかも知らされていないという。
(以上「三姉妹 雲南の子」公式ホームページより引用)

三姉妹の暮らす家は暗くて湿っぽく、電球が1個あるだけのうちで、藁布団に服を着たまま寝ている。そしてしらみがわいていて、時々しらみを取るシーンやかゆくて掻いているシーンがあった。彼女たち3姉妹の生活を見てかわいそうだと思う人も多いと思うが、彼女たち自身はそれほどつらい生活だとは感じていないように思う。みんなが貧しいし、金持ちがいないので羨望の対象もない。

2012年ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門グランプリ受賞、2012年ナント三大陸映画祭グランプリ/観客賞受賞作品

「三姉妹 雲南の子」 2012年香港・フランス 153分 監督:ワン・ビン(王兵)
[PR]
by irkutsk | 2013-08-16 21:03 | 映画 | Comments(0)