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「オーガスト・ウォーズ」を見に行きました(9月20日)

d0021786_21162721.jpgピカデリーへ「オーガスト・ウォーズ」を見に行きました。

久々の新しいロシア映画ということで期待して行ったのですが、予想していたのとはちょっと違いました。予告編では巨大ロボットが出てくるのですが、これは少年チョーマの空想で、実際に戦争にロボットが出てくるわけではありませんでした。

この映画は2008年8月8日、北京オリンピックの開会中に、突然グルジア軍が南オセチアに侵攻して州都ツヒンバリを占領する。これに対してロシア軍はグルジア軍を追い出し、さらにグルジア領内に侵攻していった。南オセチア問題はグルジアの南オセチア自治州をめぐる問題で、グルジアからの分離独立、そしてロシア領の北オセチアと一緒になりたいというオセット人を中心とした分離独立派とそれを認めないグルジア政府との内戦だった。2008年当時はロシア軍が平和維持軍として南オセチアに駐留していた。

映画はこの戦争が始まる直前から始まる。シングルマザーのクセーニア(スヴェトラーナ・イワノーワ)は息子で5歳のチョーマ(アルチョム・ファディエフ)とモスクワで暮らしていた。そして両親の離婚に心を痛めているチョーマは、寂しさから逃れるため、いつしか空想の世界で、自分にしか見えないロボットたちと遊ぶようになっていた。

クセーニアは実業家と再婚しようとしていたが、それもチョーマにとって気に入らなかった。そんな時、別れた夫で軍人のザウールからチョーマを遊びに来させないかという電話が入った。彼は南オセチアのシダモンタ村で平和維持軍の任務についていた。村には彼の両親も住んでいた。迷った挙句、クセーニアは息子チョーマを南オセチアのザウールの元へ送る。

ところがすぐにグルジア軍が南オセチアに侵攻してきて、戦争になったというニュースを聞き、クセーニアはザウールに電話するが全然つながらない。そこで彼女は自ら南オセチアへ向かうのだった。チョーマがいるシダモンタ村へ行こうとするがそこはグルジア軍の占領地域となっていた。

一方チョーマは、祖父、祖母、そして父親と一緒に出かけようとしているところへグルジア軍の戦車がやってくる。おばあちゃんはチョーマに台所にスカーフを忘れたから取って来てといって車から降ろす。そしてザウールは、自分は平和維持軍だから大丈夫だと言っていたが、戦車の砲撃により3人は殺されてしまう。チョーマは一人、家の中に取り残された。そこに母親のクセーニアからのメールが届く。

戦火の中を何とか息子の下へ駆けつけようとするが、さまざまな障害が彼女を待ち受ける。
果たしてクセーニアはチョーマを救い出すことができるのか?

グルジア軍の侵攻によって始まった戦争は5日間で終結した。映画の中ではクレムリンの会議の中でグルジアの侵攻に対して反撃をためらう人物がいて、それを大統領が無視してグルジアへの反撃・侵攻を決定する。ロシア人ならこの消極的な人物が誰なのかすぐにわかるのだろうが、日本人にはわからないのが残念だ。

戦闘シーンはロシア軍の協力の下、迫力あるシーンが繰り広げられた。ロシア側から見たグルジア戦争に子どもを思う母が命をかけて息子を救い出しに行くというヒューマンドラマを付け足した映画だった。

原題は「Август восьмого」(8月8日)。南オセチア問題について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

「オーガスト・ウォーズ」 2012年ロシア 132分 監督:ジャニック・フェイジエフ 出演:スヴェトラーナ・イワノーワ、マクシム・マトヴェーエフ、ユゴール・ベロエフ、アルチョム・ファディエフほか
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by irkutsk | 2013-09-20 21:16 | 映画 | Comments(0)