「ミドリムシ大活躍!」を読みました(12月29日)
食品へのミドリムシの利用では青汁(緑汁)、紅茶、野菜ジュース、クッキー、カステラ、バームクーヘン、チョコレート、ちんすこう、米、塩、味噌、佃煮、ラーメン、パン、ハンバーガー、ソーセージ、サプリメントなどに使われている。
またジェット燃料としての利用も研究が進んでおり、すでにミドリムシから採った油でジェット機を飛ばすことに成功している。後は量産化である。ユーグレナ、JX日鉱日石エネルギー、日立製作所の共同プロジェクトで2018年の事業化を目指している。国内で消費されるジェット燃料の10%が目標で市場規模は年間900億円である。石油から作るジェット燃料は原油価格に左右されるため、価格が安定しないが、ミドリムシの場合は安定的に供給でき、化石燃料に含まれる硫黄分がないので有害な硫化酸化物も出さないというメリットがあります。
また、光合成を行うという特性から火力発電所や製鉄所、セメント工場など二酸化炭素を大量に排出する事業所と契約を結び、ミドリムシに二酸化炭素を吸収させて成長を促すことができます。さらにそのミドリムシは燃料や食品にも使えるので一石二鳥です。実際に沖縄電力の火力発電所ではミドリムシが利用されています。
そのほかにも下水処理に使うこともできるし、プラスチックを作ることもできます。ミドリムシの可能性は大きいと思います。
「ミドリムシ大活躍!」 石川憲二著 B&Tブックス日刊工業新聞 2013年11月30日発行 1600円+税