「ドストエフスキーと愛に生きる」を見に行きました(3月10日)

d0021786_20575351.jpg名演小劇場へ「ドストエフスキーと愛に生きる」を見に行きました。

ウクライナ生まれの翻訳家、スヴェトラーナ・ガイヤーの人生と彼女の翻訳に対する姿勢をドキュメンタリーで追った映画です。

1923年ウクライナ・キエフで生まれ、スターリン政権下で少女時代を過ごし、父親はスターリンの粛清で逮捕、拷問を受けた末、奇跡的に釈放される。スヴェトラーナは別荘で父の面倒を見るが1年半後父は亡くなった。そのうち第二次世界大戦が始まり、ドイツ軍によってキエフは占領される。ドイツ語を勉強していたスヴェトラーナはすすんでドイツ軍の通訳をすることになった。そしてその見返りに高校・大学への進学を約束される。

ところがドイツ軍が劣勢となり、ソ連軍が侵攻してくるのが時間の問題となった1943年、スヴェトラーナと母はドイツへ行くことを決意する。ドイツのフライブルグで大学を卒業し、ロシア語の教師となる。そして翻訳も手がけるようになる。

彼女は翻訳するということについて、ページの左上から右下まで尺取虫のように翻訳していくものではない、全体を把握して鼻を上げて翻訳するものだと言う。

84歳のとき、ウクライナの大学で講義をすることになり、65年ぶりにウクライナへ帰る。孫娘と一緒に鉄道でキエフへ。かつて住んでいたキエフの町や別荘があった場所へも行くが、別荘の近くにあった泉の水を飲みたかったのだが、別荘の場所もよくわからずあきらめた。

彼女は翻訳とは布を洗濯すると、糸が緩む、アイロンをかけてそれを伸ばすような作業でこれで終わりということはないという。

映画の端々に、スヴェトラーナの珠玉の言葉がちりばめられたいい映画でした。彼女の話すロシア語はとてもわかりやすく、私でもよくわかりました。


「ドストエフスキーと愛に生きる」 2009年スイス・ドイツ  93分  ドイツ語・ロシア語 監督・脚本:ヴァディム・イェンドレイコ 出演: スヴェトラーナ・ガイヤー、アンナ・ゲッテ、ハンナ・ハーゲン、ユルゲン・クロット
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by irkutsk | 2014-03-10 20:57 | 映画 | Comments(0)