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「鉄くず拾いの物語」を見に行きました(4月2日)

d0021786_13363363.jpg 名古屋シネマテークに「鉄くず拾いの物語」を見に行きました。

 ボスニア・ヘルツェゴヴィナに住むロマのナジフとその妻セナダは、二人の娘と一緒に暮らし、セナダは三人目を身ごもっていた。ナジフは拾った鉄くずを売り一家の生計を支え、貧しいながらも穏やかで幸せな生活を営んでいる。

 ある日、ナジフが鉄くず拾いの仕事から家に帰ると、セナダが激しい腹痛に苦しんでいた。翌日ナジフは車を借り、一番近い病院へとセナダを連れて行く。流産し5カ月の胎児はお腹の中ですでに死んでいると診断され、遠い町の病院で今すぐに手術をしなければ命に関わる危険な状態だと言われる。

 しかし保険証を持っていなかったため、彼らには支払うことのできない980マルク(500ユーロ)もの手術代を要求された。ナジフは「分割で払わせてくれ」と、必死に妻の手術を看護師や医師に頼み込んだが、院長がダメだと言っていると受け入れられず、その日はただ家に戻るしかなかった。
 
 ナジフはセナダの命を救うため、死にもの狂いで鉄くずを拾い、国の組織に助けを求めに街まで出かけてゆくが・・・。

 かつてはユーゴスラビアだった国が内戦の末セルビア、クロアチア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロに分割された。戦争の結果国土は荒れ果て、農耕地の多くは使用できなくなっている。経済的には非常に苦しく、失業率は48%とヨーロッパの中で最も高い。

 この映画の主人公ナジフも失業状態で、鉄くずを拾ってわずかばかりの金を稼いでいるだけで、健康保険にも入っていない。電気料金も滞納で切られたり。出口のない状況である。
最後は義理の妹の健康保険証を借りて、手術を受け、ポンコツの車を壊してくず鉄として売って、薬代を稼ぐのだった。

 2013年ベルリン国際映画祭 銀熊賞ダブル受賞(審査員グランプリ主演男優賞)、エキュメニカル賞特別賞受賞 第86回アカデミー賞外国映画賞候補作品

「鉄くず拾いの物語」 2013年ボスニア・ヘルツェゴゴヴィナ・フランス・スロベニア 74分 監督:ダニス・タノヴィッチ 出演:セナダ・アリマノヴィッチ、ナジフ・ムジチほか
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by irkutsk | 2014-04-02 13:36 | 映画 | Comments(0)