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「リトル・フォレスト冬編・春編」を見に行きました(2月16日)

d0021786_8552167.jpg名古屋駅前にあるピカデリーへ「リトル・フォレスト冬編・春編」を見に行きました。

五十嵐大介による漫画を映画化したもので、2014年8月30日に夏編・秋編が上映されていて、今回は冬編・春編。

“小森”は東北のとある小さな集落でそこに若い女の子・いち子(橋本愛)が一人で住んでいる。母親は5年前の雪の日に突然姿を消した。農協のスーパーまでは自転車で30分。帰りは登り坂なのでもっとかかる。いち子は一度街に出て男の人と暮らしてみたものの、自分の居所を見つけられずに、一人でここへ戻ってきた。「言葉はあてにならないけど、私の体が感じたことなら信じられる」と何事も自分でやってみないと気が済まない性格のいち子は、稲を育て、畑仕事をし、周りの野山で採った季節の食材を料理して食事を取る毎日を過ごしている。

そんな静かなある日、彼女のもとに1通の手紙が届く。それは、5年前に家を出て行った母・福子(桐島かれん)からだった。どこで何をしているのか、具体的なことは何も書いていない。同じ間違いをして、同じところをぐるぐる回っている。でもそれはらせん状になっていて全く同じではないということが書いてあった。

母親のレシピを料理しながら、「私は母さんにとって本当に家族だったろうか」と考える。今までの自分、そしてこれからの自分を思い、心が揺れ始める。親友キッコ(松岡菜優)との小さな口げんかでは、「私はちゃんと向き合えなくて、それで小森に帰ってきたんだな……」と落ち込む。さらに、小森のこれからを真剣に考えるユウ太(三浦貴大)からは「いち子ちゃんは一人で一生懸命やっててすごいなと思うけど、本当は逃げているんじゃないの」と指摘され、言葉を返せない。

長かった冬も終わりに近づき、雪解けが進んできた。少しずつ畑の準備を進めてきたものの、いち子は春一番で植えるジャガイモを、今年は植えるかどうか迷っていた。来年の冬、ここにはいないかもしれないから……。自分の本当の居場所を探すいち子が、春の訪れと共に出した答えとは……。

農村の風景がきれいでした。春になり、いろんな花が咲き誇り、食材となる山菜を取りに行き、それを保存して1年間食べる。畑で収穫したものも一人では食べきれないので、保存しておく。そんな野菜の保存、そして野菜を使った料理やお菓子のシーンがいっぱい出てきます。

農家の生活って毎年毎年同じことを繰り返しているんだけど単なる繰り返しではなく、いち子の母・福子が言っていたようにらせん状になっているのではないか。人が生きるということはまず食べること、そして命を明日も、明後日も来年もずっと続けていくこと。大昔、人は何のために生きるのかなんて考えなかった。今日の食糧のことを考え、せいぜい明日の食糧のことを考えながら生きてきた。

現代は食料のことは考えなくても、お金を出せばいろんな食べ物が手に入る。その代わりに生きがいを求めるようになった。どちらが幸せなのか考えてしまう。

「リトル・フォレスト冬編・春編」 2015年日本 120分 監督:森淳一 出演:橋本愛、三浦貴大、松岡菜優、温水洋一、桐島かれんほか

「リトル・フォレスト冬編・春編」公式HP
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by irkutsk | 2015-02-16 17:53 | 映画 | Comments(0)