「ゆずり葉の頃」を見に行きました(6月24日)

d0021786_8464133.jpg名演小劇場へ「ゆずり葉の頃」を見に行きました。

少女の頃、絶えず湧いてくる湧水で透明な竜神池のほとりで出会った男の子。彼は竜に引きずり込まれるから気を付けるようにと幼い市子(八千草薫)に言い、紙に包んだ飴玉を二つくれた。その時の思い出を胸に抱き続けていた市子。

彼女には海外で商社に勤める一人息子・進(風間トオル)がいた。彼は舞踏家の妻と結婚しているが、彼女も日本で仕事があるので別居生活をしている。市子は東京近郊で着物の仕立てをしながら一人で暮らしている。

そんな彼女が軽井沢のギャラリーに宮謙一郎画伯の個展を見に行く。数日間滞在し、彼の絵を熱心に見入る彼女だったが、お目当てで思い出の絵はなかった。ギャラリーの人に聞くと、それは個人所有になっているとのこと。

その後、彼女は喫茶店「珈琲館」のマスターに、おいしい食事を食べさせてくれる店や、ペンション(音楽家をめざしていたが、フランス料理のコックになり、ペンションをやっている)を紹介してもらう。

そしてそういう人と人のつながりが、彼女を宮画伯のもとへといざなう。通された部屋には市子が探し求めていた絵が飾られていた。フランス人と結婚した宮画伯は白内障で目が見えなくなり、訪れた市子を触らせもらっていいかと尋ねる。だが彼は市子のことを思い出すことはなかった。目が見えない夫に代わって奥さんが市子を送って行くが、その時手作りのジャムをもらい、お返しにと市子手造りの和服の端切れで作った袋に飴玉を2個入れたものを渡す。

この袋と飴玉で、宮画伯は市子が昔竜神池で会った少女だったと気がつくのだった。

一時帰国してみると、母親は留守で隣の人に聞くと軽井沢へ絵を見に行くと言って出かけたという。彼女の後を追って軽井沢へ行くが、なかなか会えない。ようやく会えたのは彼女が宮画伯と会った帰りだった。

市子は終の棲家を探しに来たと言っていたが、それが何を意味するのか。
進は今の会社を辞めて、日本へ帰ってこようかと思っていると言うが、市子に自分のやりたいことをやりなさいと言われる。

ゆずり葉は、新しい芽が出てくると、古い葉は青いままだけれども、落ちて新芽の成長を邪魔しない。そして落ちた葉はやがて変色し枯れて大地に溶け込んでいく。市子はそんなゆずり葉のように生きたいと思っていたのであろう。

 オリジナル脚本・監督は中みね子(岡本みね子)。長年、夫の岡本喜八監督作品を、プロデューサーとして支えてきた。岡本喜八監督逝去から10年。脚本家をめざしていた頃の旧姓を名乗り、今、76歳にして新たな<映画人生>の第一歩を踏み出した。

「ゆずり葉の頃」 2014年日本 102分 監督:中みね子 出演:八千草薫、風間トオル、岸部一徳、仲代達也、竹下景子、六平直政、嶋田久作、本田博太郎ほか
「ゆずり葉の頃」公式HP
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by irkutsk | 2015-06-24 17:45 | 映画 | Comments(0)