「草原の実験」を見に行きました(10月17日)

d0021786_5161876.jpg名演小劇場へ「草原の実験」を見に行きました。

旧ソ連カザフスタンで実際に起こった事件をもとに映画は作られている。せりふは一切なく、表情だけで話は進んでいく。

父親と二人で住んでいる若い娘(エレーナ・アン)は、毎日父親とトラックに乗って出かけ、父親にトラックの運転を教えてもらい、道が分かれるところで降ろされて、歩いて家へ帰っていく。そこへ近所の若者が馬でやって来て、彼女を乗せてうちまで送ってくれる。彼女は若者に水を一杯差し出し、若者はそれを飲むと帰っていく。父親が夕方返ってくると、娘は父親の足を洗ってやり、靴下をはかせてやる。壁に張られた世界地図を見て彼女は世界に思いをはせる。

ある日、家の近くで小型バスのエンジンが焼け、白人の若者が、水をもらいにやってくる。彼女は知らない人には臆病で、隠れていたが、若者が井戸を見つけるが、そこは鍵が掛かっていた。彼女は若者がかわいそうになり、鍵を開けてやる。若者は水を汲んで、彼女の写真を撮って帰っていく。そして夜、写真をスライドにして持ってくる。

近くの若者と、白人の若者との間に彼女をめぐって三角関係が生まれる。

父親は軍人が二人やって来て、ガイガーカウンターで体の放射線を測ると異常に高い値が出る。しばらくして、具合が悪くなった父親は軍のジープに乗せられていくが、新で帰って来た。

一人ぼっちになった彼女は家を出て、近くの若者のもとへ行く。しかし、白人の若者がやって来て、二人は彼女をめぐって争うことになる。

やがて白人の若者と娘は父と住んでいた家へ戻り、再び平和な生活が戻るかに見えた。しかし、核実験が近くで行われており、巨大なきのこ雲と地響きに続いて、とてつもない爆風が二人を飲み込み、残ったのは廃墟と化した平原だけだった。

戦後の核開発競争で幾度も実験が繰り返され、その犠牲になった人々がたくさんいたという事実を、美しい平原の映像とともに、まだ10代と思われる少女の美しさ、若者の一途さをせりふなしで描き出した。

久しぶりによくできたロシア映画を見た。

「草原の実験」 2014年ロシア 97分 監督:アレクサンドル・コット 出演:エレーナ・アン、ダニーラ・ラッソマーヒン、カリーム・パカチャコーフ、ナリンマン・ベクブラートフ‐アレシェフほか
「草原の実験」公式サイト
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by irkutsk | 2015-10-17 18:14 | 映画 | Comments(0)