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「この世界の片隅に」を見に行きました(12月9日)

「この世界の片隅に」を見に行きました(12月9日)_d0021786_1348227.jpg伏見ミリオン座へ「この世界の片隅に」を見に行きました。

広島市でノリ養殖を家業にしていた浦野すず。絵を書くのが好きで、毎日をほんわかと普通に暮らしていた。そんなすずに18歳のある日、突然縁談が持ち上がり、呉に嫁入りすることになる。相手は海軍省に努める北條周作。呉は軍港の街で、港には多くの軍艦が停泊していた。すずが嫁いだ北條家は軍港が見渡せる山の中腹にあった。

両親と周作との4人で暮らしていたが、嫁いでいた姉の径子が娘の晴美を連れて帰ってくる。時計屋に嫁いでいた姉は夫が戦死し、両親は長男を連れて下関に疎開する。径子は娘の晴美と二人で暮れに残って店を守っていたが、家屋疎開で店も取り壊されてしまい、実家に帰って来たというわけだった。

すずは日に日に乏しくなる配給物資に、野草を加えて量を増やしたり、近所の人たちに聞いた料理を作ってみたりと工夫をして日々の生活を送っていた。

やがて米軍による空襲が始まり、北條家でも防空壕を庭に作った。だんだんと激しさを増す空襲に、姉は晴美を連れて下関に行くことを決意する。切符を買うのにも長い行列で、すずと晴美は姉を行列に残して、二人で父親が入院している病院に行く。そしてその帰り道、空襲に遭い、防空壕から出て歩いていると不発弾が突然爆発し、晴美は亡くなり、すずも右手首から先を失う。

やがて空襲によって呉の街は焼け野が原になってしまうが、1945年8月6日広島に新型爆弾が投下される。

広島に戻ったすずは父が原爆で亡くなったこと、妹のすみも原爆病で寝たきり、そんな中すずは迎えに来た夫・周作と、広島で拾った孤児を連れて呉に帰っていった。

「普通の生活をしていたい」と願っていたすずは、戦争に翻弄され、それでも今日を生き、明日も行き、明後日も生きていく。この世界の片隅で。それは2016年の私たちがいま生きている世界につながっているし、私たちもすずと同じように毎日を普通に生きていく。

ひとりひとりが普通の生活を送ることができる社会。そんな社会がいつまでも続くことが大切なことだと思う。

「この世界の片隅に」 2016年日本 126分 監督:片淵須直 原作:こうの史代 声の出演:のん、細谷佳正、尾身美詞、稲葉葉月、牛山茂ほか
「この世界の片隅に」公式サイト
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by irkutsk | 2016-12-09 13:40 | 映画 | Comments(0)