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「スノーデン」を見に行きました(1月30日)

「スノーデン」を見に行きました(1月30日)_d0021786_8472063.jpgセンチュリーシネマへ「スノーデン」を見に行きました。

エドワード・スノーデンは元CIA職員で2013年6月に複数の新聞社の主愛でアメリカの国家情報機関が国民の情報を収集していると告発。アメリカ司法当局から逮捕命令が出され、ロシアに亡命。現在もロシアで暮らしている。

映画は2013年6月、香港でスノーデンが英紙「ガーディアン」の記者、カメラマンと会うところから始まる。アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的な監視プログラムの存在が暴露された。暴露したのは29歳のNSA(国家安全保障局)の職員・エドワード・スノーデンだった。なぜ彼はNSAやCIAから得られる高額な報酬と輝かしいキャリア、恋人と気づき上げた幸せな生活を捨ててまで重大な告発を決意したのか。彼が告発を決意するまでを描いたのがこの映画である。

そして彼が特殊部隊の兵士として訓練を受けている場面へと時間は戻る。不覚にも彼は兵舎の2段ベッドで寝ていて、突然の招集にベッドから転落し、兵士としては働き続けられなくなる。失意のさなかCIAに採用された彼は、持ち前のずば抜けたコンピュータの知識を教官に認められ、2007年にスイス・ジュネーヴへ派遣された。しかしそこで目の当たりにしたのは、アメリカ政府が対テロ諜報活動の名の下、世界中のメール、チャット、SNSを監視し、膨大な情報を収集している実態だった。やがてNSAの契約スタッフとして東京の横田基地、ハワイのCIA工作センターへと赴任し、民主主義と個人の自由を揺るがす政府への不信をいっそう募らせたスノーデンは、恋人のリンゼイをハワイの自宅に残し、命がけの告発に踏み切るのだった……。

国を愛する平凡な若者だったスノーデンが恐るべき現実に理想を打ち砕かれていった過程が丁寧に描かれている。アメリカの情報収集プログラムはテロリストだけでんく民間企業や個人に及び、日本を含む同盟国まで対象になっていた驚愕の事実の数々。加えてスノーデン自身が私生活を監視される恐怖に襲われ、ストレスに蝕まれていった極限心理が生々しいサスペンスとともに描かれる。テロとは何の関係もないインターネットや携帯電話での発言、個人の趣味、愛情、友情でさえも脅かされかねない。現実はもはやSFではなく、スノーデンが世界最強の情報機関に反旗を翻した動機もまさにそこにあった。

コンピュータ技術の進歩が大量の情報収集、分析を可能にし、世界中の情報を収集しそれを武器に世界を支配するというアメリカの恐ろしさを感じる映画でした。日本政府も国民をスパイし、収集した情報を利用して自らの国民を都合のいいように支配しようとしているのは疑いのないことだろう。70年前、日本は勝っていると嘘の情報を信じさせられ、多くの兵士や市民が無駄に死に追いやられたことをいま一度思い出すことが大切だと思う。

「スノーデン」 2016年アメリカ 135分 監督:オリバー・ストーン 出演:ジョセフ・ゴードン=レビット シャイリーン・ウッドリーほか

「スノーデン」公式サイト

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by irkutsk | 2017-01-30 16:47 | 映画 | Comments(0)