ロシア語サロンに行きました(1月25日)
今日のゲストはニーナ・ペトリーシェヴァさんでした。彼女は9年前に北海道大学に留学し(言語学を専攻)、同大学院の博士課程を修了された方です。去年の4月から中京大学でロシア語を教えており、日本人と結婚しています。
今日の話のテーマは「想像していた日本と初めて実際に見た日本」で、話は彼女が初めて日本に来た時のことから始まりました。成田に着いて、文科省の職員に荷物はここにおいて、別の部屋に行くようにと言われ、彼女は荷物を置いて行くとなくなってしまうと思って、持って行こうとしたが、置いて行くようにと言われ泣く泣く荷物とお別れしたが、別室での話が終わって、荷物のところへ行くと、荷物がなくならずに私を待っていてくれた。これには感激したそうだ。日本以外の国では荷物の管理は自己責任で、置きっぱなしにしておいて盗られるのは、まず置きっぱなしにした人が責められるそうだ。
そして札幌で、ウクライナでは駅に外貨両替所があるので札幌駅に行ったがどこにもそんなものはない。手持ちの円はなくなったし、周りの人に英語で聞いても、英語が通じない。その時、知っている日本語「ごめんなさい」、「わかりません」の2語だけでした。近くの交番で「ドル、円、ドル、円」と何回も言って、両替したいということを伝え、婦人警官の方が銀行に電話してくれて、銀行まで連れて行ってくれました。もう6時過ぎだったけど特別に両替をしてもらいました。そして、銀行を出ると、今度は帰り道がわからない。寮の住所を書いた紙は持っていたが、自分では読めないので、歩いていたおばあさんに紙を見せて聞いたところ、説明し始めたが、日本語がわからないというと、わざわざ寮まで送ってくれたそうです。日本人は何て親切なんだろうと思った出来事でした。
彼女の専攻が言語学ということもあり、日本語とロシア語の違いをおもしろく話してくれました。日本では人に物をあげるとき「つまらないものですが」と言って渡すが、ロシア人はつまらないものなら、人にあげるのは失礼だと考えてしまう。ロシア人は、これはいいものだからと言ってあげる。
「頭がいいですね」と言われると日本人は「いいえ、そんなことはありません」と謙遜する。でもこれはロシア人には「私は頭が悪いんです」と思われてしまう。
日本人は理由を言ってから、結論を言うが、ロシア人はまず結論を言って、必要なら理由を言う。
人を励ます時も日本人は「頑張って!」と自分自身が頑張らなくてはと言うが、ロシアでは「運がいいといいね、何とかなるさ」という意味のことを言う。
日本人は相手の気持ちを思いやり、相手の気分を害さないように話をすることが大事だと教えられてきている。文化の違いが言葉の違いにも現れているというおもしろい話をしていただき、時間の経つのも忘れるほどでした。
参加者からの「どうしたら外国語をうまく話すことができるようになるか」という質問に対して、彼女自身の体験でもあるいい方法を教えてもらいました。
毎日30分声を出して、自分にその言語で話しかける。今日何があったか、明日何をするかなど。時間がなければ2日に1回でもいい。そして時にはそれを録音して聞くと、間違いに気づき、訂正することができるということでした。
毎日の積み重ねが大切ということですね。