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ロシアとMacと日本語

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d0021786_1427559.jpg名古屋シネマテークで、今話題の「ザ・コーヴ」を見てきました。
60年代のアメリカ人気テレビ番組「わんぱくフリッパー」で調教師兼俳優として活躍していたリック・オリバーは自分の無知でイルカたちをビジネスの道具にし、ストレスで彼らを死に追いやったことを悔い、今は30年以上もイルカを救うことをライフワークとしている。その彼が和歌山県太地町でのイルカ漁に反対し、それを阻止しようとするが地元の人に阻まれ、太地町のイルカ漁の実態を隠しカメラで撮影しその実態を世界に向けて発表したのがこの映画だ。

インターネットで調べるとイルカ漁のやり方はいろいろとあり、和歌山県太地町は追い込み漁という入り江にイルカを追い込んでいくという漁の方法です。追い込まれたイルカの中から各地の水族館が1頭15万ドル(1200万円)という高値で買いとります。日本だけではなく世界の各地の水族館に売られているそうです。そして売れ残ったイルカは隣の入り江に追い込み、そこで銛の付いた棒で突き刺して殺すそうです。このシーンが残虐だとして反響を呼んだのだと思います。また農水省の職員も登場し、イルカは他の小魚を食べたり、網を破ったりする害魚だから捕獲を許可しているとのこと。鯨ではないので、国際条約の対象にもなっていないとのことです。

この映画では更に、イルカは食物連鎖の頂点にいるので、イルカ肉は大量の水銀を含んでいるので食用にするのは危険だと言って、水俣病の映像を映し出しました。でもこれはちょっと違うんじゃないかと首を傾げてしまいました。

毎日何万頭もの牛や豚、鶏が殺され人間の食用になっているのに、それらの動物を殺すことは残虐ではなく、どうして鯨やイルカを殺して食べるのが残虐なのか。韓国や中国では犬の肉を食べているし、北極圏ではアザラシの肉も食べている。それぞれの食文化に対して自分たちの価値観を押し付け、「野蛮だ」と非難するのは、どうもアメリカが新自由主義だ、世界標準の会計基準だ、民主主義だといって自分たちに都合のいい価値基準を世界中に押し付けているのとよく似ている。

映画の出来としては焦点が定まらず、どうしてイルカ漁に反対なのかというところがはっきりせず、表面的な揚げ足取りが多く、科学的データの裏づけも乏しく、どうしてこれがアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞を受賞したのか???

話題の映画ということで見に行ったけど、ちょっとがっかりでした。

2009年 アメリカ 91分
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by irkutsk | 2010-08-30 14:27 | 映画 | Comments(2)

d0021786_17564989.jpg株式会社アイケイから株優のローカロ麺が届きました。しょうゆ味が3袋、うま塩味が3袋(1袋3食入り)です。1食あたり111カロリーと110カロリーとローカロリーです。
味はまあまあ、麺も細くて腰があり美味しかったけど、3食入りが500円という値段では売れないのではないかと思います。
この会社は通信販売の代行や通販向け卸事業を展開する名古屋の会社です。08年、09年と赤字でしたが、10年は黒字になり配当金も1400円ありました。8月27日現在の株価は46100円で、1株で年1回の株優(3000円相当の自社商品)と配当金がもらえます。私は今年の1月28日に1株38900円で買いました。値上がりした数少ない株の一つです。
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by irkutsk | 2010-08-29 17:57 | | Comments(0)

d0021786_22481471.jpg今年3回目を迎えたポエムフェスティバルは横浜館内ホールで開催されました。27日朝、新幹線で横浜へ行きました。スタッフ集合時間の1時まで、時間があったので、みなとみらいにあるランドマークタワーに行きました。桜木町駅からランドマークプラザまでは専用の歩道があり、エスカレーターや動く歩道があります。人間って怠け者なんだなあとつくづく思いました。元気がみなぎっている若者も含め95パーセントの人がエスカレーターや動く歩道を使っています。階段や歩道を歩いている人は本当にまばらです。歩くのが大変な人にはエスカレーターや動く歩道は必要ですが、元気な人は歩けばいいのではないかと思います。

何とかと煙は高いところへ上がりたがる言われているように、私も高いところへ登るのが好きなので、ランドマークタワーに上りました。高さ273mの展望台まで日本最高速のエレベーターで、わずか40秒で到着です。良い天気だったので、360度の展望が開け、遠くまでよく見えました。

下へ降りてランドマークプラザで昼ごはんを食べ、ポエムフェスティバルの会場の関内ホールまで歩いて行きました。

d0021786_224962.jpg1時にスタッフが集合し、参加者の詩人の方たちもやって来て、自作詩のリハーサルを始めました。去年、一昨年のフェスティバルで顔見知りになった詩人の方たちも多く、1年ぶりの再会でした。

第3回ポエムフェスティバルは午後5時、三野友子さんのライアー(竪琴)の演奏で始まり、第1部は音読、群読、うたなどがあり、休憩時間は主催者水内さんの編集した本や三野友子さんのCD、そしてポエムフェスティバルではおなじみになったディーヴァのCD、参加された詩人の方たちが自費出版した詩集などがホールで販売されました。

第2部は30人の詩人の方たちによる自作詩の朗読です。今年のテーマは「平和」でいろんな切り口で、それぞれの平和をうたっていました。そして第3部は現代詩を歌うバンド、ディーヴァの歌と演奏です。

第3部が終了したのは8時30分。それからロビーで1年ぶりに再会した方たちが語り合ったり、それぞれの詩集を交換したりと交流を深めていました。今回は会自体が夜だったということもあり、場所を移しての交流会ができず、ちょっと残念でした。来年は8月に関西で開催というお知らせが水内さんからあり、1年後がまた楽しみになりました。
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by irkutsk | 2010-08-28 22:49 | 感動したこと | Comments(0)

d0021786_17421755.jpg今池キノシタホールに「渇き」を見に行きました。致死率100%の猛威を振るう謎のウイルスのワクチンを開発するために死を覚悟して神父サンヒョンは実験台になりにバチカンへ行く。そしてそのウイルスのために血を吐いて死んだサンヒョンは輸血された正体不明の血液によって奇跡的に生き返る。しかし彼の体の中では何かが起こっていた。

奇跡の生還を果たしたサンヒョンはある日、幼馴染のガンウの妻テジュとめぐり合う。テジュのあどけなさの中に潜む不思議な色香に引かれるサンヒョン、夫と義母との3人暮らし、しかも夫は少し頭が弱く結婚してはいても処女と同じだともらすテジュ。

そして二人がお互いに惹かれあって、快楽に身を任すことになるのだが‥‥。サンヒョンの体の中の変化は、恐ろしいもので人間の血を飲まなければ謎のウイルスの病気が再発するというものだった。そして彼の血を飲んだものは同じ病気に犯され、やはり人間の血を飲むことによって発症を防ぐことができる。その代わり、空を飛ぶこともできるし、強力な力を発揮することもできるバンパイアとなる。だがバンパイアとなった人間は、太陽の光に当たると焼け焦げて死んでしまう。

サンヒョンとともにテジュもバンパイアとなるのだが、彼らにはどんな結末が待ち受けているのか‥‥。

テジュを演じたキム・オクビンはあどけなさと美しさを兼ね備えた美人で今後が楽しみです。映画のストーリーは「次はどうなるのだろうか」とどきどきさせられる映画で、2時間を超える長さも気になりませんでした。

「渇き」 韓国・アメリカ  133分 監督パク・チャヌク
出演:ソン・ガンホ(サンヒョン) キム・オクビン(テジュ)
題62回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞
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by irkutsk | 2010-08-24 17:42 | 映画 | Comments(0)

d0021786_11374971.jpgいよいよ怪しくなってきた世界経済の行方ですが、この本を読んで「なるほど、やっぱり」と思ったり、「えっ、こんなことって本当にあるのか」と驚くやら、なかなかユニークな本でした。

裏づけのないドル紙幣の大量発行(2006年以降ドル供給量の発表を中止している)や、アメリカが保有していると言われている8133トンの金保有量が本当なのか(長年棚卸しをしていない)、アメリカはドル高にして世界から金を集め、急激にドル安へ導くことで借金を意図的に棒引きできると考えているなどということが書かれています。

2009年11月のオバマ・胡錦濤の会談でオバマは次のような提案をしたという。米中によるG2の構築、ロシアからシベリアを奪う、日本を中国へ譲り渡す。ところが中国側はこれを拒否したので、その後アメリカは台湾への武器売却やダライ・ラマとの会談を行なった。

リーマンショック後の財政支出については、アメリカは金融機関の作った赤字の穴埋めに予算の多くを支出したが、中国はインフラ整備などの実物を作るのに支出してきた。

中国が進めているイラン、ミャンマーからのパイプライン計画はアメリカの軍事力を無力化することにつながっている。中東からマラッカ海峡を通らずに中国本土へ天然ガスや石油を運ぶことができるから。

特に興味深かったのは、2種類のドルがあるということ。一つは国際通貨として使うことのできるドル、そしてもう一つはアメリカ国内でしか役に立たないドル。2008年9月以降にFRBが発行した13兆ドルはアメリカでしか通用しないドルで、中国はこのドルの受取を拒否したという。そして国際通貨として使うことのできるドルは1ドル=金1gの28分の1という暫定的な兌換紙幣であるという。

そしてアメリカの株価を1万ドルの大台に押し上げたのは、6兆ドルもの資金(アメリカでしか通用しないドル)で、株価を吊り上げて海外にある国際通貨として通用するドルをアメリカへ流入させている。そして金融資本家たちが十分な蓄えを得たと判断したら、FRBの量的緩和は終了し、株価は急落することになるという。

金については2009年10月に中国がアメリカから購入した金(400オンス×6000本)のほとんどはタングステンに金をコーティングしたものであったので、送り返したそうだ。タングステンは小数点以下3桁まで金と同じ密度で、重さも限りなく金に近い、違いは色だけだという金属である。
この本の著者ベンジャミン・フルフォードは彼の有料メルマガの紹介欄で次のように書いている。「この世界には『表』と『裏』がある。『表』には政治家や大手マスコミの情報、経済金融データなどがあり、その『裏』にはフィクサーといわれる黒幕数人がいる。この裏の黒幕の動きによって、表の世界の出来事の多くが決まる。必ず『裏』が動いてから『表』が動く。」

なかなか面白い、そして本当かもしれない情報に驚きの一冊でした。

「中国元がドルと世界を飲み込む日」 ベンジャミン・フルフォード
青春出版社  2010年4月5日発行  1400円+税
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by irkutsk | 2010-08-24 11:36 | | Comments(0)

d0021786_15103790.jpg1987年、ソウルオリンピックの前年の韓国全羅南道が舞台の映画です。在日韓国人の幸久は日本の高校で国語の非常勤講師をしながら詩を作っている。韓国の田舎に住む祖父が亡くなり母が行けないので代わりに行ってくれと言われ、韓国へ出かける。田舎には従兄弟のカンスがいて、彼は今高速道路のトンネル工事現場で働いている。ちょうどその時、カンスの幼馴染であり初恋の人であるソンニも父親の看病のために田舎へ戻ってきていた。カンスは幸久に詩の作り方を習い、ソンニと詩の交換を始める。

幸久はカンスとソンニの恋の手伝いをしていたが、ある日、ソンニから町へライブを聞きに行こうと誘われる。幸久はためらったが、カンスは仕事だから行けないと強引に誘われ、二人で町へライブを見に行くことになった。ライブが終わってバスを待っているがちっともバスが来ない。町でデモがあり、バスは止まってしまっていた。二人は歩いて帰ることになった。村では二人が帰ってこないので大騒ぎになっていた。

数日後、トンネル工事は雨で中止だったのに、金を握らせて、危険なトンネルの中の作業を会社側はやらせていて、事故が起こった。カンスは仲間の救出のためにトンネル内に入って行き、一人は救出したが、みんなの制止を振り切って再度トンネルの中に入って行き自分も事故に遇う。

カンスとソンニ、幸久の3人の若者が人生や恋に悩みながら生きていく映画です。

潮の満ち干で渡れる道が現れる牛島(ウド)やその周りの海にうかぶ島々の景色がとてもきれいでした。牛島は済州島の東にある小さな島です。

2010年 日本映画 102分 監督:川口浩史
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by irkutsk | 2010-08-23 15:10 | 映画 | Comments(0)

d0021786_225779.jpg今池ガスホールへ落語教育委員会を聞きに行ってきました。最初は林家木久扇の弟子、女性落語家の林家扇(せん)の「元犬」。八幡さんにいる白い犬が人間に変わるという話です。人間になって裸で八幡さんにいたところを、周旋屋の旦那に仕事を世話してやると言われ、変わった小僧を探しているというお屋敷に連れて行かれます。そこにはモトというお手伝いさんがいて、旦那さんが「モトはいぬか?」と聞くと、人間に変わったシロは自分のことを言われたと思って(元は犬か)、「はい、今朝人間になったばかりです」と答えるというのが落ちでした。

2題目は柳家喜多八の「鰻の幇間(たいこもち)」。これは前にやはり喜多八さんの話で聞いた出し物だったのですが、何回聞いても面白いものです。夏の盛り、野ダイコの一八は昼飯にありつこうと「どこかで見たような男」に声をかけ、鰻屋へ。座敷へ上がって鰻を注文し、硬くてまずい鰻だが、ご馳走してもらっているので鰻をほめる一八だった。そのうち旦那がはばかりに立ち、なかなか帰ってこないので見に行くと、いない。鰻屋は、お連れさんは先に帰られたと言う。一八も帰ろうとするが、御代を頂いていないと言われる。やけに高いじゃないかと文句を言うと、お土産5人前をお連れさんが持って帰ったという。しぶしぶ勘定を払って帰ろうとすると、古ぼけた下駄が置いてある。下駄が違うというと、お連れさんが履いて行かれて、残っているのはこの下駄だという。昼飯をおごってもらおうと思っていたのに、反対におごらされ、土産まで持っていかれ、おまけに下駄まで替えられるという話でした。

3題目は柳家喬太郎の創作落語「孫、帰る」。枕でとある県の新規採用教員研修会の講師として呼ばれていったときの様子を面白く話してくれた後、本題へ。夏休みでおじいさんのところへ帰ってきた孫とおじいさんとの話しかと思っていたら、違っていた。娘の運転する車に同乗していた孫は交通事故で亡くなっていた。そしてお盆だから帰って来ていたのだった。おばあさんが帰って来て、おじいさんが「いま孫が帰って来ていた」と言うと、おばあさんは「娘は一緒に帰ってこなかったのか」と聞く。そこでおじいさんは先ほど孫に教えていたことわざ「覆水盆に返らず」にかけて「複数盆に帰らず」と言う。

最後のトリは三遊亭歌武蔵の「鹿政談」。奈良では鹿は神獣とされ、保護されていた。鹿を殺そうものなら死罪であった。豆腐屋の主人与兵衛は朝、豆をひいていると表でなにやら音がする。見てみると赤犬がキラズ(おからのこと)の桶に頭を突っ込んで食べている。与兵衛は薪を投げつけると犬に当たってしまった。まさか当たると思っていなかった与兵衛が見に行くと、犬ではなく鹿が倒れていた。与兵衛は裁きにかけられることになるが、この事件を担当するのは名奉行根岸肥前守。奉行は与兵衛を助けようと「生国は?」「病はあるか」などと聞くが、祖父母の代からここに住んでいると答え、生まれてこの方風邪もひいたことがないと言う。お奉行は鹿を犬と丸め込み、無罪放免に。そして奉行が「与兵衛、斬らず(キラズ)にやるぞ。」と言うと与兵衛が「マメで帰れます」と言ったところで話はお開きになりました。

今日も楽しいひと時を過ごせました。ありがとうございました。
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by irkutsk | 2010-08-21 22:57 | 感動したこと | Comments(0)

d0021786_14123368.jpg少し前まで、何でもかんでもCO2の増加による地球温暖化のせいにしていたが、最近ちょっと風向きが変わってきたようだ。

この本ではまず「クライメート事件」のことから始まっている。日本ではほとんど報道されなかったから私も初めて耳にしたが、本書によると「2009年11月17日、イギリスのイーストアングリア大学にある気候研究ユニットのサーバーから、交信メール1073件と文書3800点がアメリカの複数のブログサイトに流出し、世界中が驚愕する『気候データーの捏造』という世紀のスキャンダルが発覚したのである」。1000年から2000年の間の地球の気温の変化として提示されてきたいわゆるホッケースティックのグラフであるが、以前から中世の温暖期がないのはおかしいと学者たちの間で指摘されてきたものである。地球は温暖化と寒冷化を繰り返しており、1800年からは確かに温暖化しているが、これは気候変動サイクルの一つであり、CO2の増加が温暖化を招いているという過去の気温データーを捏造してまで主張するのはおかしい。何らかの利害や利権が絡んで国連を利用して世界的に一大キャンペーンを展開したものと思われる。原発が復活してきたのは?排出権取引は?あらゆる環境問題はCO2のせいにしておけばいいなど等。

日本も今年の夏、暑くて暑くて大変な毎日が続いているが、地球温暖化のせいだと声高に叫ぶマスコミも少し減ってきたように思う。この原因はヒートアイランド現象で、都市をアスファルトやコンクリートで敷き詰め、自動車の排熱、クーラーの排熱をガンガン吐き出した結果夜になっても気温が下がらないようになってしまったものである。

この本では第一章でCO2地球温暖化犯人説を科学的に覆し、第二章では都市化と原発の膨大な排熱を取り上げている。原発は電気を生み出すとともに大量の温排水を海に放出し続けている。そして電力会社が宣伝しているオール電化というのは非常に非効率なエネルギーの使い方であると説明している。熱エネルギーを電気に換え、それを長距離の送電線で多量のロスを出しながら都市へ送り、そこでまた熱エネルギーに変換させて使うというものなのだから。

地球環境とエネルギーについて考えさせられるいい本でした。

「二酸化炭素温暖化説の崩壊」 広瀬隆著  集英社新書 700円+税
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by irkutsk | 2010-08-19 14:12 | | Comments(0)

d0021786_15112487.jpg漫才B&Bの島田洋七の書いた本である。映画にもなり有名になった「佐賀のがばいばあちゃん」であるが、図書館で見つけて立ち読みするとなかなかなおもしろく、うちに帰ってアマゾンで検索すると中古本が1円で売っている。早速購入して(送料340円がかかるので341円で購入)読んでみると、図書館で読んだものと違う。買った本は子供向けにやさしく書き直されたもので挿絵がたくさん入っていた。そこでまた図書館へ走って、借りてきた。こちらは挿絵が1枚もなく字ばかり。字はかなり大きいが。
島田洋七が広島で母と兄と3人で暮らしていたが、大変なので佐賀のばあちゃんのところに預けられるところから話は始まる。

プロローグで彼はこんなことを書いている。「『今、世の中はひどい不景気だ』とみんなは言うけれど、何のことはない。昔に戻っただけだと、俺は思う。変わってしまったのは、人間の方だ。お金がないから。ホテルで食事ができないから。海外旅行にいけないから。ブランド物が買えないから。‥‥そんなことで不幸だと思ってしまうなんて、どうかしている。リストラされた人には気の毒だと思うけれど、それだってものは考えよう。朝八時に起きて満員電車に揺られて会社に行って、働いて、残業して、飲みたくもない酒の席に付き合って、終電車に乗って帰ってくる‥‥そんな人生から解放される新たなチャンスだと思うことだってできるはずだ。」
「本当はお金なんかなくても、気持ち次第で明るく生きられる。なぜ断言できるかというと、俺のばあちゃんがそういう人だったからだ。」
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子供向けの<愛蔵版>には、ばあちゃんのところにアラタというばあちゃんの末息子が出てきます。彼は3歳のときの事故が原因で脳の発達が止まってしまい、近所の子どもたちから「バカ」と言われてからかわれています。ばあちゃんは昭弘に仕返しをしてはいかんときつく言ってありました。昭弘が仕返しをして、相手の子どもにけがをさせたりすると、ばあちゃんが働いている学校の掃除の仕事を辞めさせられるかもしれないと思ってのことでした。<愛蔵版>には飼っていた犬のコロも出てくるのですが、図書館の本には出てきませんでした。島田洋七がどうしてアラタとコロを2001年に最初に出した本の中からカットしていたのか、ちょっと残念でした。

本の最後にばあちゃんの語録が載っていますが、これも楽しいものでした。
少し紹介すると、「『暑い』『寒い』と、うるさく言うな。夏は冬に感謝し、冬は夏に感謝しんしゃい。」「人に気づかれないのが本当の優しさ、本当の親切」「ケチは最低!節約は天才!」「生きていることが面白い。なりふりかまうより、工夫してみろ。」

「佐賀のがばいばあちゃん」 島田洋七 2001年7月3日発行 
発売 ムーンライトファクトリー  1100円+税

愛蔵版「佐賀のがばいばあちゃん」 島田洋七 2005年7月31日発行
徳間書店  952円+税
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by irkutsk | 2010-08-18 15:13 | | Comments(0)

d0021786_159199.jpg今日は10時からの第1回目の上映を見ようと9時前に家を出て、9時35分にシネマスコーレに着きました。もう入場可能で、入ると半分以上の席がすでに埋まっていました。私は前から3列目の真ん中の席に座れました。続々とお客さんがやって来て10時10分前にはもう満席になりました。

映画は最初から息をもつかせない迫力で、中国戦線での夫久蔵の中国人に対する強姦シーンから始まります。初めて久蔵が四肢のない体で戻ってきた時、シゲ子は思わず家を飛び出し、「あれは久蔵さんじゃない」と叫びます。

彼女は久蔵の面倒を見ることがお国のためだ、自分は軍神の妻なのだと自分に言い聞かせ夫の面倒を見ます。やがて彼女は夫に軍服を着せリヤカーに乗せ外へ連れて行きます。

食べる、寝る、食べる、寝るの繰り返し。久蔵は中国戦線で自分が犯してきた行為の幻におびえシゲ子とのセックスもできなくなります。彼女は結婚しても子どもができず、夫久蔵に暴力を振るわれていたのでした。今度はシゲ子が「役立たず」と罵って暴力を振るうのでした。

そして戦争が終わった日、こんな二人の生活も終わったのでした。

寺島しのぶの演技がとても光っていました。ベルリン映画祭で最優秀女優賞を取ったのも当然というすごい演技でした。

8月の終戦記念日にあわせて上映されたこの映画ですが、婦人会の竹やり訓練、消火バケツリレー、戦勝情報ばかりの大本営発表、お国のために戦ってまいりますという出征兵士とそれを送る村の人たちなど、つい65年前までまじめな顔をしてみんなやっていたことです。
よく北朝鮮のことを笑う人がいますが、65年前の日本は今の北朝鮮と全く同じでした。

大手の映画配給会社では配給されないので、ミニシアターというところでしか上映されず残念ですが、今年最高の映画です。

2010年 日本 84分  若松孝二監督 出演:寺島しのぶ 大西信光他
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by irkutsk | 2010-08-18 15:09 | 映画 | Comments(0)