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「Helter Skerter」(川村カオリ著)を読みました(9月3日)

「Helter Skerter」(川村カオリ著)を読みました(9月3日)_d0021786_16383237.jpg38歳の若さで、愛娘「るちあ」を残して旅立った川村カオリの自伝です。1971年1月23日、モスクワでロシア人の母と日本人の父の間に生まれ、11歳までロシアで暮らしていた。そして日本へ。

1982年彼女を日本で待っていたのは、“いじめ”だった。千葉県の小学校、中学校といじめは続き、1984年東京へ引っ越した。ここでようやくいじめから解放された。

父親のロシア転勤を機にイギリスの全寮制の高校へ。

そして1988年「Zoo」でデビュー。
しかし1992年彼女は音楽をやめる。21歳のことである。
「スタジオはすでに私の安らぎの場所ではなく、単なる流れ作業、商品生産の場と化し、その中で作品つくりをやる意味は失われていた。売れればいい、という芸能界特有のディレクターのやり方に、私の限界も近づいていた。音楽だけには嘘をつかない。そう思い、ぎりぎりでこらえていた私の元に、一通の手紙が届いた。星の王子様のイラストの横に「築き上げたものを、いつでも壊せる人でいてください」とだけ書かれていた。声も出ないほど泣いた。そしてやめる決心をした。」

ニューヨークへ3か月行ってぶらぶらし、日本に戻ってカレー屋でアルバイト。
そして二度目のデビュー。しかし、再び音楽から身を引く。そして釧路のカニ工場で住み込みで働くことに。1ヶ月の釧路から戻って、今度は郵便局の小包配達のアルバイト。

そのうちにモデルの仕事やドラマが入ってきて忙しくなる。JフォンのCMの話が決まり、モスクワの病院に入院中の母に電話するが、「今、気分が悪いの」と言われ、また明日電話するといって電話を切ったが、その日にお母さんは亡くなり、明日は来なかった。

1999年結婚。そして2001年12月21日長女「るちあ」を出産。
2004年乳がんが発覚。切除手術を受ける。その後もバンドで音楽活動を続けていたが、2008年癌の再発がわかる。治療を受けながら音楽を続けていたが、2009年7月28日天国へ旅立った。

この本は彼女自らが作った曲について、いつ、どういう思いで作ったのかも書かれている。

「ヘルター スケルター」 川村カオリ著 宝島社発行  1500円+消費税
2005年9月28日発行
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by irkutsk | 2009-09-03 16:38 | | Comments(0)