「銀色の雨」を見てきました(12月28日)
舞台は鳥取県米子市。幼い時に父をなくした和也は母親が再婚しようとしていることに反抗して、新聞店に住み込み、新聞配達をしながら高校に通っている。陸上競技部の選手で県大会にも出るほどの実力がある。ある日、和也は新聞店の親父さんに集金を頼まれ部活を休んで集金に行くが、戻って親父さんにお金を渡すと、2,000円足りない。親父さんはもっと注意をして集金しろと言いたかったのだが、和也は自分が2,000円をネコババしたと疑われていると思い、怒って店を飛び出す。米子駅から東京へ行こうとしたが列車は出た後で駅のタクシー降り場で座り込んでいた。そこで以前母の店で働いていた菊枝に会う。そして彼女のアパートに転がり込む。
同じ日、米子駅に降り立ったボクサー岩井章次は酔っ払った客に絡まれている菊枝を助ける。そして翌日、暴漢に襲われて怪我をしている章次を自分のアパートへ連れて帰る。章次は高校の時ぐれて暴れまわっていたが、そんな彼をボクシングの世界へ誘ってくれた人がいた。そしてその彼との師弟対決の試合で、章次は自分の恩人を帰らぬ人にしてしまったのだった。章次がふるさとへ帰ってきたのは一人暮らしの母親が認知症であるという近所の人からの手紙をもらったからだった。美保関の母親を訪ねたが、母親は自分の息子のこともわからなかった。
章次と和也、そして菊枝との奇妙な3人の生活が始まるが‥‥。やがて章次と和也の父の思いがけない関係が章次の口から伝えられる。
章次を演じている中村獅童の演技が光っていた。菊枝役の前田亜紀も良かった。映画を見た後、原作を本屋で立ち読みしたが、映画とはかなり設定が違っていた。でも映画は映画でなかなかの出来だと思った。映画のタイトルが「銀色の雨」というだけあって、雨が降るシーンが多かった。