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桂雀々の「必死のパッチ」を読みました(5月25日)

桂雀々の「必死のパッチ」を読みました(5月25日)_d0021786_13351361.jpg先週の土曜日(5月22日)、今池のガスホールへ林家喜多八、桂雀々二人会を聞きに行きました。そこの会場で桂雀々さんのサイン入り著書「必死のパッチ」が売られていたので購入。二人会終了後買った人の名前をサインの横に入れてくれるというので、終了後サインしてもらう。サイン会というと行列があり5分、10分は並ばなければならないと覚悟していたが、なんとすぐにサインしてもらえたばかりか、握手までしてもらえた。大きな手だがやわらかい手だった。

早速買って来た本を読み始めると、雀々さんの波乱万丈の人生が目の前に繰り広げられた。小学校6年生の時に博打と借金まみれの父親に愛想をつかして母親が家出。そして後日母親の従兄弟でやくざの義男のおっちゃんが離婚届を持ってくる。正式に父と母は離婚。父親は屋台のうどん屋をやりながらギャンブルに金を使い、借金がかさむばかりで借金取りがうちに押しかけてくる。中学入学の時に新しい文房具を買ってくれと父親に言うと、なんとパチンコ屋の景品の文房具を持って帰ってきた。ちゃんとしたのを買ってくれと言い、父親が12色の色鉛筆を買ってきてくれたが、1本抜けていた。ギャンブル予想に使うために赤を拝借したのだ。

その後、父親はピラニアを飼って増やして売るという計画を立てて、5匹のピラニアを飼うがエアーポンプも水草もない水槽で飼っていたため、ある日5匹とも死んでしまう。これにショックを受けた父親は息子を道連れに心中しようとする。しかし「おれは生きたいんや」と息子に言われ何とか思いとどまる。だが父親は住み込みでタクシーの運転手になると言ってうちを出て行く。週に1回は帰ってくるといっていたが‥‥。確かに時々帰って来てわずかばかりの金を置いて行ったが、生活にはとてもたりず、生活保護を受けながら、新聞配達や皿洗いのアルバイトをして中学校へ通う。

そして中学で友達を失いたくないためにみんなに笑われることをする。そしてテレビの公開番組に応募して参加する日々が続いた。ある日偶然ラジオで聞いた落語に魅せられ、「みんなに笑われる」から「みんなを笑わせる」へと変っていく。

そして16歳で桂枝雀師匠に入門。

22日の二人会で、桂雀々さんの落語の枕で大阪の変な人たちのことを話されたのがとても面白かった。
地下鉄の中で席に少し隙間があると「ごめんよ」と言って割り込み、エコバッグからメンソレータムを取り出し、両腕に塗るというおばさん。メンソレータムの臭いで周りの人はいなくなるそうだ。そしたらまた次の車両に行ってそれをやるという。
二人目は券売機にお金を入れてキップを買おうとすると、エプロンをしたおばあさんが飛んできて、すばやく取り消しボタンを押して逃げて行くという「取り消しばばあ」の話。
そして三人目は梅田の歩道橋の上で夕方5時半ごろ、「なぞなぞしょ、なぞなぞしょ」と言って寄ってくるなぞなぞおじさん。このおじさんに捕まるとなぞなぞを出されるという。ちなみに第一問は「1番から10番まで番号の打ってある駐車場で一つだけ車がとまっていません。どこでしょう。」答えは9番。「車は急に(9に)とまれない」。第二問「清少納言は寝る前に何かをします。何をするでしょう?」答えは「枕草子(枕の掃除)」。第三問「おやつは3時、では晩ご飯は?」「六時かな、七時かな?」「おやつは三字、晩ご飯は五字(五時)」という話でした。

桂雀々著「必死のパッチ」  幻冬舎発行  457円+税
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by irkutsk | 2010-05-25 13:35 | | Comments(0)