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「中国元がドルと世界を飲み込む日」を読みました(8月24日)

「中国元がドルと世界を飲み込む日」を読みました(8月24日)_d0021786_11374971.jpgいよいよ怪しくなってきた世界経済の行方ですが、この本を読んで「なるほど、やっぱり」と思ったり、「えっ、こんなことって本当にあるのか」と驚くやら、なかなかユニークな本でした。

裏づけのないドル紙幣の大量発行(2006年以降ドル供給量の発表を中止している)や、アメリカが保有していると言われている8133トンの金保有量が本当なのか(長年棚卸しをしていない)、アメリカはドル高にして世界から金を集め、急激にドル安へ導くことで借金を意図的に棒引きできると考えているなどということが書かれています。

2009年11月のオバマ・胡錦濤の会談でオバマは次のような提案をしたという。米中によるG2の構築、ロシアからシベリアを奪う、日本を中国へ譲り渡す。ところが中国側はこれを拒否したので、その後アメリカは台湾への武器売却やダライ・ラマとの会談を行なった。

リーマンショック後の財政支出については、アメリカは金融機関の作った赤字の穴埋めに予算の多くを支出したが、中国はインフラ整備などの実物を作るのに支出してきた。

中国が進めているイラン、ミャンマーからのパイプライン計画はアメリカの軍事力を無力化することにつながっている。中東からマラッカ海峡を通らずに中国本土へ天然ガスや石油を運ぶことができるから。

特に興味深かったのは、2種類のドルがあるということ。一つは国際通貨として使うことのできるドル、そしてもう一つはアメリカ国内でしか役に立たないドル。2008年9月以降にFRBが発行した13兆ドルはアメリカでしか通用しないドルで、中国はこのドルの受取を拒否したという。そして国際通貨として使うことのできるドルは1ドル=金1gの28分の1という暫定的な兌換紙幣であるという。

そしてアメリカの株価を1万ドルの大台に押し上げたのは、6兆ドルもの資金(アメリカでしか通用しないドル)で、株価を吊り上げて海外にある国際通貨として通用するドルをアメリカへ流入させている。そして金融資本家たちが十分な蓄えを得たと判断したら、FRBの量的緩和は終了し、株価は急落することになるという。

金については2009年10月に中国がアメリカから購入した金(400オンス×6000本)のほとんどはタングステンに金をコーティングしたものであったので、送り返したそうだ。タングステンは小数点以下3桁まで金と同じ密度で、重さも限りなく金に近い、違いは色だけだという金属である。
この本の著者ベンジャミン・フルフォードは彼の有料メルマガの紹介欄で次のように書いている。「この世界には『表』と『裏』がある。『表』には政治家や大手マスコミの情報、経済金融データなどがあり、その『裏』にはフィクサーといわれる黒幕数人がいる。この裏の黒幕の動きによって、表の世界の出来事の多くが決まる。必ず『裏』が動いてから『表』が動く。」

なかなか面白い、そして本当かもしれない情報に驚きの一冊でした。

「中国元がドルと世界を飲み込む日」 ベンジャミン・フルフォード
青春出版社  2010年4月5日発行  1400円+税
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by irkutsk | 2010-08-24 11:36 | | Comments(0)