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「時空を超えて」を読みました(10月11日)

「時空を超えて」を読みました(10月11日)_d0021786_21445315.jpg先日見た映画「メッセージ そして、愛が残る」の原作者ギョーム・ミュッツが書いた「時空を超えて」を読みました。

カンボジアへ派遣されている医師エリオット・クーパーは迎えのヘリに乗りこむばかりだった。だが2、3歳の唇裂の子どもを抱いた老人が目に入り、彼は残って彼の手術をすることを決意する。この地域では「みつくち」の子は親に捨てられ、孤児院に引き取られても、障害のために養子に引き取られることはない。彼はともに残った看護士とともに子どもの手術を無事終える。そして、村長のような老人が彼に「‥‥もし願い事のひつが叶えられるとしたら、何を選びますかな?」聞いた。彼は「ひとりの女性に会いたい」と言う。彼が愛した唯一の女性で、彼女は30年前に死んでいる。老人は眉をしかめ、しばらく考えてから医師に小さなビンを渡した。その中には金色の錠剤が10粒入っていた。

その薬を飲むと30年前の同じ月、日、時間に夢の中で行けるのだ。1錠目を飲んだのは2006年9月。夢の中で彼はフロリダのマイアミ空港にいて、30年前の自分と会う。30年前の彼は最愛の彼女イレナ・クルスとの休暇を過ごし、彼はサンフランシスコへ帰る飛行機に乗るところだった。空港で彼女と別れるとき、彼女から「あなたの子どもがほしい」と言われるが、彼は世界が破局に向かっている時に子どもを持つべきではないという信念を持っていた。

2006年のエリオット・クーパーは癌が体中に転移し、余命いくばくもない。そしてかつて愛した唯一の女性イレナ・クルスに会いたい。彼女は1976年12月に自分が獣医師として働くオーランドのオーシャン・ワールドでイルカに殺されていた。

エリオット・クーパーは10錠の薬を飲んで、30年前に行くのだが、夢ではなく現実に存在する人間として、30年前の自分と接することになる。そして30年前の彼に、イレナ・クルスと別れるように忠告する。そうしないと彼女が死ぬことになると説明する。それを信じて30年前のエリオットはイレナと別れる。ところが彼女はエリオットに別れようと言われたあと、サンフランシスコのゴールデンブリッジから身を投げて死ぬ。

運命は変えることができないのか?過去に戻って過去の出来事を変えると、自分が住んでいた未来も変わってしまう。過去のエリオットがどうやって未来のエリオットに連絡を取ったのか。1976年と2006年が交錯し、彼を取り巻く人間関係も変化していってしまう。

過去へ戻ることができると、どうなるのか。人の運命はどうしても変えられないのか。過去と現在場面が交互に現れるが、ストーリーの面白さにぐいぐい引き込まれ、一気に読んでしまいました。お勧めの本です。ちなみにこの本はアマゾンの中古品を1円で買いました。送料が250円かかるので、251円でした。

「時空を超えて」 ギヨーム・ミュッツ著 吉田恒雄訳 小学館文庫 733円+税
Commented by ミニクーパー at 2010-10-11 22:25 x
ぶらりとネットで拝見しました^^ 面白そうな内容ですね^^
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by irkutsk | 2010-10-11 21:44 | | Comments(1)