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「川の底からこんにちは」を見ました(10月20日)

「川の底からこんにちは」を見ました(10月20日)_d0021786_17214533.jpg今池キノシタホールに「川の底からこんにちは」を見に行きました。
上京して5年、仕事も5つ目、彼氏も5人目。「しょうがない」が口癖のだらだらと人生を送っている派遣社員佐和子。ある日故郷の叔父から父親が倒れて入院したという連絡を受ける。その時彼女は派遣先のおもちゃ会社の課長新井と付き合っていた。新井は妻に逃げられ4歳の加代子との二人暮らし。そしてなぜか趣味が編み物。棒針で佐和子におそろいのセーターを編んでいる。

父の入院の連絡を受け、会社を辞めて5年ぶりに我が家へ帰る。なぜか売れなかったおもちゃの責任を取らされ会社を辞めた新井課長が娘の加代子を連れて一緒に帰ってくる。駅に迎えに来た叔父はびっくり。

実家のシジミ工場は売上がどんどん減っていて、倒産寸前の状態。佐和子は父の代わりにシジミ工場で働くことにした。そこにはおばさん軍団が待ち受けており、なかなか佐和子を受け入れてくれず、5年前に駆け落ちして帰ってきた娘と陰口を叩く。そんなおばさんたちの中に一人佐和子の高校の同級生友美がいた。友美は高校のテニス部の先輩を佐和子に取られ佐和子が駆け落ちしたことを恨んでいて、今度は佐和子について帰ってきた健一を誘惑して健一と二人で東京へ行く。

佐和子は健一が残していった加代子を保育園に入れ、倒産しそうなシジミ工場を何とか再建させようと叔父に100万円の借金を申し込む。そしてそれを元に販売促進の手を打ち、シジミの売上は2倍近くになる。やがて父は肝硬変で亡くなるのだが、健一も友美のもとから帰ってくるし、工場のおばさんたちもやる気を出して彼女を守り立ててくれる。

非常に喜劇タッチで描かれた映画だが、今の若者、働く人たちの閉塞感が実に見事に描かれている映画だ。失敗を重ね、無能だといわれ、自分でもそうだと思い込んでいる人間も、居直れば強くなれる。そんなメッセージを感じました。

確かに今の日本は閉塞状況ですが、大事なのは人と人とのつながりや、毎日を楽しく生きる人生のコツ。お金や地位がその人の価値を決めるという昔の考えを捨てて、楽しく思いやりのある人生を送ることが幸せなんだと気づかされる映画でした。

2009年 日本 112分 監督 石井裕也  主演 満島ひかり
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by irkutsk | 2010-10-20 17:20 | 映画 | Comments(0)