「アミ 小さな宇宙人」を読みました(11月18日)
海岸から50mくらいのところにその飛行物体は墜落したが、そこから誰かが泳いでこちらにやってくる。けがはしていないらしい。そしてそれはどう見ても8歳くらいにしか見えない子どもだった。
ペドゥリートは彼と話をすると、彼は自分が宇宙人だと言う。ペドゥリートははじめ信じられなかったけど、彼が聞かせてくれる話や、見せてくれる不思議なものから彼が宇宙人だということを信じる。宇宙人って地球を攻めてくる悪いやつらだと思っていたペドゥリートはそうじゃない宇宙人もいることを理解する。
そしてこの宇宙人アミはペドゥリートを自分の円盤に乗せ、いろんなところへ連れて行ってくれる。最初は地球のほかの場所へ、そして宇宙へ、そしてオフィル星へ。かつて地球には今と同じような文明があり、科学の水準が愛の水準をはるかに上回り、世界は分裂して、自滅してしまった。その時アミたちが愛の度数が700以上の人たちを戦争が起こる前にこのオフィル星に連れて来て、今そこに住んでいるのは彼らの子孫だということだった。
そしてペドゥリートはアミから宇宙の法について教えてもらう。宇宙の法は愛だということを理解したペドゥリートは地球に戻ってアミから聞いたことを本に書くという約束をする。なぜなら地球は今、科学と愛のバランスが科学の方に傾きすぎており、危険そのもので、今までにもこういった形で何百万もの文明が自滅してきているからだという。
この本の中では宇宙の基本法は愛であり、そのレベルが低い今の地球の現状は危機的な状態だといっている。それはこの宇宙の基本法が理解されていないからであり、よいことと悪いことの区別ができず、多くの人がよいことをしていると思い込んで、人を殺し、拷問をし、爆弾を仕掛け、武器を発明し、自然を破壊している。たとえ宇宙の基本法を知らずに犯した罪でもその償いはいつか自分たちで支払わなければならないと言っている。
人間のあり方についても「本当の人間の大きさとは、その人の愛の度数によって決定されるんだよ。それを阻む障害は、エゴ、自我、うぬぼれ、われわれ自身に対する間違った考え、ニセの自分などだ。人にエゴがたくさん育っていると、他人よりも自分がずっと重要だと考えるようになり、人を軽蔑したり、傷つけたり、利用したり、他人の人生を支配する権利まであるように思い込んでくる。エゴは愛が育つ際の大きな障害になっているから、他人に対するいつくしみ、思いやり、あわれみ、やさしさ、愛情などを感じにくくさせるんだよ。」と言っています。
人類の究極の目的は何なのかを考えさせてくれるとてもいい本でした。ぜひたくさんの形がこの本を読まれることを願っています。
この本は2000年にさくらももこさんの挿絵入りのかわいい本になって改訂版が出されました。
「アミ 小さな宇宙人」 エンリケ・バリオス著 石原彰二訳
徳間書店 1995.3.31発行 1200円+税
新装改訂版 2000.11.30発行 1300円+税