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「英国王のスピーチ」を見てきました(3月14日)

「英国王のスピーチ」を見てきました(3月14日)_d0021786_10473180.jpg名演小劇場に「英国王のスピーチ」を見に行きました。
1825年、大英帝国博覧会開会式にヨーク公アルバート王子はエリザベス妃(現在のエリザベス女王の母)とともに参列し、国王ジョージ5世の代理として演説を行なった。しかし吃音症のためうまく話せず、聴衆も王子の演説に落胆してしまった。「専門家」の治療を受けても彼の吃音は改善されなかった。

1934年エリザベス妃は新聞記事で読んだ吃音を治療するライオネル・ローグのもとを偽名で訪れる。彼はオーストラリア人で(当時オーストラリアはイギリスの植民地だった)、第一次世界大戦で戦闘神経症から話せなくなった兵士らの治療の経験も持っていた。そして
ヨーク公アルバート王子に対等の立場でつきあうことを要求し、彼を家族しか呼ばないバーティという愛称で呼び、自分のことを「ドクター・ローグ」とは呼ばせずに、ライオネルという名前で呼ぶようにと言う。

そしてヨーク公にフィガロの結婚の音楽が大音量で流れるヘッドホンをつけさせ、シェイクスピアの「ハムレット」の一節を朗読させ、それを録音する。ヨーク公は怒って帰るが、帰ってから録音した自分の声のレコードを聞いて見ると、ちゃんと話せていて驚き、彼の治療を受けることにする。しかし、ローグに「王位はあなたが継ぐべきでお兄さんのデイヴィッド王子は王に相応しくない」と兄の悪口を言われて怒り、彼と決別することになってしまった。

やがて父親のジョージ5世が亡くなり、王位は兄のデイヴィッド王子がエドワード8世として即位する。しかし彼は離婚歴のあるアメリカ人女性ウォリス・シンプソン夫人にすっかりほれ込んでいて、彼女が離婚したあと結婚すると主張する。そして即位から1年にもならないうちに退位を余儀なくされ、ヨーク公アルバート王子が即位し、ジョージ6世を名乗ることとなった。

しかし、ヨーク公アルバート王子の吃音は依然として深刻な問題であった。ジョージ6世となったアルバート王子は再びローグのもとを訪れ、彼の治療を受けることに。そして戴冠式での王の近くに臨席することを望む。大司教は何の肩書きもない言語治療士の臨席に反対し、もっとちゃんとした専門家を紹介するというが、王はそれを退け、ローグにそばにいることを命じる。

1939年9月3日、ドイツ軍がポーランドに侵攻したことを受けてイギリスはドイツに宣戦布告した。そしてジョージ6世は大英帝国全土に向けて国民を鼓舞するラジオ演説を行なうことに。

吃音は幼少期の体験による心理的、身体的問題によっておこるもので、ローグは王子に幼少の頃の記憶を思い出させる。映画では吃音の夫を支えるエリザベス妃が実によく描かれていた。その後の彼女の活躍を予感させる強さと、優しく夫を支える妻の健気さがうまく描かれていた。彼女とローグの二人によって、ジョージ6世の吃音は克服されていったのだと思われる。

実話をもとにしたとてもいい映画でした。

「英国王のスピーチ」 2010年イギリス 118分 監督:トム・フーバー
出演:ジェフリー・ラッシュ ヘレナ・ボナム=カーター コリン・ファース
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by irkutsk | 2011-03-15 10:47 | 映画 | Comments(0)