「石井式で漢字力・国語力が驚くほど伸びる」を読みました(6月26日)
この考えに基づいて、3歳ぐらいから漢字を教えると子どもはどんどん覚えていくそうです。まず漢字の読みと意味を教え、書くのはもっと後になってからでいいと言っています。漢字の多くは二つ以上の基本的な漢字の組み合わせでその一つ一つに多くの情報や深い意味が込められています。表音文字のひらがなよりもやさしいのです。
小学校の漢字教育が、読み、書き、意味の3つを同時に教えているが、書くという技能は書こうとする字を音でとらえる→それを目に見える形にする(全体像をとらえる)→漢字に組み立てる→手の動きの記憶につなげるという複雑な作業なのです。低学年のうちにもっと読みをたくさん教えるべきだと石井さんはいっています。
今の学校ではつぎのようにおしえているそうです。
予防注射 1年、2年 よぼうちゅうしゃ
3年 予ぼう注しゃ
5年 予防注しゃ
6年 予防注射
子どもたちは4種類の「予防注射」を覚えなければならないのです。
また石井さんは、漢字力は「文章を読む」「文章を読み取る」ための基礎能力となるもので、全て教科に直接的にかかわる意味でも非常に重要だと言っています。
日本語教師をしている私にとって非常に参考になる本でした。外国人に教える時、やはり書くことと、読むことを同時に教えていましたが、書くことは最近ではパソコンや携帯でやることが多いし、書くことにエネルギーを費やすよりも、たくさんの漢字が読めて意味が分かることのほうが必要ではないかと思うようになりました。
「石井式で漢字力・国語力が驚くほど伸びる」 石井勲著 コスモトゥーワン発行
2001年10月15日発行 1300円+税