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「原発大崩壊!」を読みました(7月12日)

「原発大崩壊!」を読みました(7月12日)_d0021786_952423.jpg武田邦彦さんの「原発大崩壊!」を読みました。
日本の原発の抱える問題点を明解に解説してくれる本でした。
原発の耐震性は地震学者が震度5と言えば、震度5に耐えられるように作られる。それ以上の地震や津波、雷など想定外のことが起こった場合は付近の住民が被曝するということになっているということや、原発の原子炉はしっかり造られていても、電源系やその他の周辺設備は一般家庭並みにしか造られていない。そして住民の保護対策が全くないということが問題だと指摘されていました。確かに今回の事故で電源が落ちて、冷却水を送れなくなったし、事故の際周辺住民は自前で避難させられました。しかも事故後1ヶ月以上もたって避難させられた浪江町、飯館村の例を見ても、住民の避難は全く場当たり的でした。チェルノブイリの教訓をしっかり認識していれば、避難ももっと組織的、効率的にできたのではないかと悔やまれるところです。

この本の終わりのほうで、自然エネルギーは地球に優しいというのはウソだと竹田さんは言っています。エネルギー保存の法則で風力も風車をたくさん立てれば、風のエネルギーはそこで使われ、風下では風車がなかったときに届いていた風の量よりも風が減って、それが生態系や私たちの生活にも影響してくると言っています。太陽光も南向きの日当たりのよい場所にパネルを設置すればパネルにおおわれた所は陰になり、植物などの生態系に影響を与えると言っています。水力も水をせき止めて、淀んだ水を下流に流すのだから下流の生態系を壊すと言っています。

石油はあと40年で枯渇するというのはウソで、いつの時代も40年で枯渇すると言われてきた。それは非常に経済的な思惑で語られることであって、本当は国連でも少なく見積もっても1000億バレル(70年分)はあるとしています。

そして武田さんは日本のエネルギーは石炭発電が最も有望だと言っています。石炭は石油に比べて世界にまんべんなくあります。そしてCO2の排出によって温暖化が進んで食物がより穫れるようになるからです。CO2で地球が温暖化して、海水面が上昇して陸地が減るというのは真っ赤な嘘だと言っています。氷を浮かべたコップに水をなみなみと注いで、氷が溶けるまで放って置いても、水はあふれません。北極の氷と水面の関係もこれと同じです。

人口が68億人を超え、食糧と水の問題が大きな問題になるだろうと言われている今、温暖化による食糧増産は歓迎すべきだと思います。自然破壊による砂漠化や水害、台風などを全て温暖化のせいにしていますが、本当にそうでしょうか?

「原発大崩壊!」 武田邦彦著 KKベストセラーズ発行 ベスト新書329 2011年5月24日発行 
 800円+税
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by irkutsk | 2011-07-12 09:52 | | Comments(0)