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「イソップ株式会社」を読みました(7月26日)

「イソップ株式会社」を読みました(7月26日)_d0021786_22275458.jpg井上ひさしの「イソップ株式会社」を読みました。
「夏休みも近いある午後、空港で父を見送って帰ってくると、いなかのおばあさんから、さゆりと洋介あてのはがきがとどいていた。」という書き出しで始まる。

二人の父、星光介は売れない童話作家だったが、書くだけでは食べられないので、13年前さゆりが生まれてまもなく母の和子が絵本や童話を売るイソップ書店をひらいた。けれどもそんなに売れず、10年前洋介が生まれた年に父は自分の才能に見切りをつけ、母と一緒に絵本と童話の出版社をはじめた。7年前母は病気で亡くなった。

この本では夏休みにさゆりと洋介の姉弟がいなかのおばあさんのところへ行き夏休みを過ごすという話だ。父は本の売り込みのために海外へでかけるが、子どもたちに毎日一つお話を作って語るという約束を果たす。イソップ株式会社で働く佐々木弘子さんに毎日その話を一つずつ送ってくれるように頼む。

そしてこの本では毎日二人がいなかでどのように過ごしているかが、父から送られてきたお話とともに37話に分けられて書かれている。読者は毎日二つの話を読むことができるという仕組みだ。

都会を離れて自然に囲まれたいなかですごす二人の様子や、林間学校でやってきた小学生との交流などが非常にユーモラスに書かれていて、ついつい先を読みたくなります。

私もこの本を読んで、田舎に行って満点の星空を眺めたくなりました。

「イソップ株式会社」 井上ひさし著 中央公論新社 2005年5月25日発行 1,600円+税
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by irkutsk | 2011-07-26 22:28 | | Comments(0)