「斎藤一人の道は開ける」を読みました。(9月20日)
永松さんはまず斎藤さんの銀座まるかんの本社を訪ねて行き、びっくり。繁華街の目抜き通りにどでかいビルがあると思って行くのですが、新小岩という東京の下町のどこにでもあるようなごく普通の建物でした。そして通された「ゲストルーム」は折りたたみ式の長机と椅子が並んでいる。そして事務員さんに「シゲちゃんに、何か冷たい飲み物を冷蔵庫から出してあげて」と声をかける。事務員さんが会社の建物を出て行くのを見て「他にも社屋があるんですか」と聞く。「ないよ、なんで?」と答える斎藤さん。
「だって、いま従業員の方が外へ出て行ったみたいだから」
「ああ、あれ。ここには冷蔵庫がないの。道の向かいにとても大きな冷蔵庫があるんだよ。」
「向かいにですか?」
「うん。向かいにコンビニがあったろ。あれがうちの冷蔵庫。」というやり取りから始まりました。
たった571円のこの本には斎藤さんがシゲちゃんこと永松茂久さんに教えたことがぎっしり詰まっています。と言ってもご承知のように斎藤さんは難しい言葉も、難しい内容のことは言っていません。いろんな物事に対する心構え、見方、そしてそれを実践することを教えてくれています。内容をすべて紹介しようと思うと本を丸ごと一冊書き写さなければなりませんので、一つだけ紹介します。
最初にシゲちゃんが斎藤さんに教えてもらったことです。斎藤さんはシゲちゃんがうまくいかないのは「それはお前に魅力がないからだよ。魅力さえあれば、たいていのことはうまくいく。うまくいかないのは魅力がないということなんだ」と言います。そして「事業を成功させるっていうのは、別に難しいことじゃないよ。難しいと思う人はできない。足の速い人は、走ることなんて大変だと思わないよな。大変だと思っている人にはできないんだ。金儲けだけじゃないよね。何でもそう。世界旅行だって、幸せな家庭だって。それを大変だって思う人、難しいと思う人はできないし、本気でやらないよ。」
大事なのは「思い」なんだ。できるとかできないじゃない。何をやりたいか。何をしたいと思うか。そこにすべての出発点がある。
そして斎藤さんは大切なことが3つあると言います。「ひとつは笑顔、二つ目がうなずき、三つ目がハッピーな言葉。『ツイてる、うれしい、たのしい』という天国言葉。この3つさえあれば大丈夫なんだよ」と。
そして最後の授業を終えて帰る飛行機の中で斎藤さんにもらったCDを聞くのですが、その内容がまたすばらしい。人間がどこから来て、どこへ行くのか、短い人生の中で人間は何をしようとして生まれてきたのかについて非常に分かりやすく書いてあります。そしてこの考え方は最近かなり広がっており、いろんな人が同じことを言っています。
1回だけ読んでしまっておくにはもったいない本です。本の中にも書かれてありましたが1回読んだだけでは571円の本ですが、10回読めば何と57円になると。
「斎藤一人の道は開ける」 永松茂久著 PHP文庫 2010年11月18日 571円+税