「楽しい人生を生きる宇宙法則」を読みました(11月26日)
小林さんは「私たちは自分の人生を、生まれるときから死ぬ時まで、すべて事細かにシナリオを書いてきたらしいのです。未来が確定的に存在しているということは、今その人がどのような意志を持って生きているかということには関係なく、必ずその出来事が起き、その事件が起きるのだということが信じられるようになりました」と書いています。
先日亡くなられたスティーブ・ジョブズ氏の生涯を見ていると、小林さんの言っていることがよくわかります。自分で作ったアップル社を追い出され、再びアップルに戻ってくることになり、それからiMacやiPod、iPhone、iPadなどを次々に世に送り出した彼の生涯で、アップルから追い出されるということが必要だったし、それは予め決められたシナリオどおりだったのだと思います。
だから人は「自分が書いたシナリオどおりに自分の人生が進んでいるのであれば、バタバタする必要はない。念を入れて生きる。念とは今の心と書きますが、今、目の前にいる人を大事にし、目の前のことを大事にする。人生はただそれだけのようです」と言っています。
また五戒(不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句)を口にしないようにし、人から頼まれごとをされる=頼まれやすい人になる→いかに喜ばれる存在になるかが人の使命であるとも言っています。
他にも幸せとは何か、頑張らなくてもいいんです、相手を変える必要はない(相手を受け入れてしまえばいいんです)、<正しい>から<楽しい>へ、などについて非常にわかりやすく書かれています。
人間の生きる目的とは、頑張ることや努力すること、何かを成し遂げることではなく、「いかに喜ばれる存在になるか」です。「人生は自分の思いどおりになる」と思っている人ほど、あちこちの罠にひっかかります。「自分の思いどおりになる」と思っている人が多いのは教育がすべて「自分の思いどおりにしろ」という教え方をしているからでしょう。
多くの人が「幸せ」を手にいいれているとは思えません。それは「競うこと」「比べること」「争うこと」を前提として生きることを教え込まれてしまったからです。人と競うこと、比べること、争うことで、人より抜きん出て、初めて「えらい」とか「立派だ」とか「素晴らしい」という評価をされるという価値観で生きる日々を送ってきました。
自分の生活で「他人と比べない」「世間と比べない」ということが身についたら、生きることがどれほど楽になるかわかりません。
この本に書かれていることが実行できると、楽に生きることができると思いました。おすすめの一冊です。
「楽しい人生を生きる宇宙法則」 小林正観著 講談社 2006年6月15日発行 1429円+税