「君と会えたから」を読みました(10月28日)
そしてヨウスケはハルカに彼女が注文した本をプレゼントした。しかし、彼女は本当に読みたい本は買ってこそ意味があるものだから、明日会ってお金を払うと言う。翌日ハルカから電話があり市立図書館で10時に待ち合わせた。
それからハルカとヨウスケは毎日会うことになり、ハルカはヨウスケにいろんなことを教えてくれるのだった。一日目ハルカはヨウスケにゲームをやろうと誘う。そのゲームとは自分が行ってみたいところとか、できるようになりたいこと、将来やってみたいことや達成したいこと、何でもいいからどんどん書いていく。そして先に60個書いたほうが勝ちというゲームで、ヨウスケが勝ったらデートしてあげるという条件だった。
二日目は一日目に書いたリストを実現するための具体的行動のリストを作ることだった。ハルカは1枚目のリストは自分の人生において欲しいものを知るためのリスト、2枚目のリストは自分自身を知るためのリストだという。更にハルカは付け足した。「2枚目のリストには、自分の人生の中で他の人にやってあげたいことを書いていくの。この2枚はね、関係ないように見えて、実は表裏一体。合わせて一つのものなのよ」。
つまり1枚目に書いた自分の欲しいものとか行ってみたいところ、やってみたいことというのは、実は結果として手に入るものであって、それを目標にして、日々生きるものではないのだという。
ハルカとヨウスケのデートはずっと続くかに思えたが、ある日突然終わりを迎えてしまう。それも全く思いがけない形で。
高校生のラブストーリーの中に、人の生き方について考えさせられるメッセージがいくつも込められていて、とても勉強になる一冊でした。
「君と会えたから」 喜多川泰著 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2006年7月5日発行 1360円+税