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「人を幸せにする会社」を読みました(3月29日)

「人を幸せにする会社」を読みました(3月29日)_d0021786_17122670.jpg「21世紀をつくる 人を幸せにする会社」を読みました。「日本でいちばん大切にしたい会社」の著者・坂本光司さんと彼が座長を務めている「価値ある企業の指標の策定に関わる共同研究会」で作った本です。

企業のあり方を問う一冊です。
企業は何のためにあるのか。第一に社員とその家族のため、第二に社外社員とその家族のため、第三に現在顧客と未来顧客のため、第四に地域社会と地域住民のため、第五に株主・出資者のためと坂本さんは言っています。

また、「価値ある企業」とは何かについて、第一に「社会共通の価値」を創造している企業をあげています。「社会共通の価値」とは社員など人を大切にすることによって生み出される“心の価値”、地域社会、自然や環境、伝統や文化、教育などへの貢献によって生み出される“社会の価値”、会社の活動を通じて、国や自治体の負担が軽減されることによって生み出される“公共の価値”です。

第二に目に見えない3つの「企業資源」を大切にしている会社をあげています。それは正しい経営理念を浸透させる“経営理念力”、社員のやる気を高める“人財育成力”、社員同士、社員の家族、取引先や地域社会などとの絆を結ぶ“信頼形成力”です。

第三に目に見えない3つの企業資源は「共感資本」を作りだしており、共感は価値ある企業と顧客や取引先など、それに関わる人が共鳴しあって伝播し、同じ価値観や感動の輪を社会に広げながら社会共通の価値を作り出していると言っています。

第四に価値ある企業は、「社会共通の価値」をもたらす「共感資本」を育み、共感を媒介にして顧客を創造している。そして、同じ共感の価値観を持った顧客は、同時に社員にとって働く喜びや誇りを感じさせてくれる貴重な存在でもあるというのです。会社と顧客、取引先などが共感という軸で関係性を深め、お互いに影響し合い、「価値のらせん的発展」を描きながら成長する企業こそが21世紀をつくる“価値ある企業”だと言っています。

そしてその価値ある企業をいくつか紹介しています。
雇用創出を社会使命として躍進を続けるIT企業「アイエスエフネットグループ」、こだわりの商品を提供して各地の名店を影で支える、地域に愛されるせんべい屋「スギ製菓」、
全国から人が集まる不思議な自動車教習所「コガワ計画(Mランド益田校)」、人と人、人と自然、企業と社会をつなぐ、日本の食文化を支えるトップ企業「エフピコ」、障害者も健常者も、共に働き、共に生きていく社会を実現するカフェ・ベーカリー「スワン」などなどです。

先日東京に行ったとき(3月20日)、ちょうどこの本を読んでいたので、銀座にある「スワン」へ行ってみたのですが、日曜、祝日は休みということでお店には入ることができず、外から見ただけでした。

こういう価値ある企業が増えてくれば、働く人たちがもっと幸せになれるのに思います。

「人を幸せにする会社」 坂本光司+価値研著 ディスカバー・トゥエンティワン 2012年6月15日発行 1500円+税
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by irkutsk | 2013-03-29 17:11 | | Comments(0)