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「だいじょうぶ3組」を読みました(4月20日)

「だいじょうぶ3組」を読みました(4月20日)_d0021786_14134949.jpg4月3日に映画を見た「だいじょうぶ3組」の原作本を読みました。乙武洋匡氏の小学校教員の体験をもとにして書かれた小説です。小学校の教員として赴任した手も足もない電動車椅子に乗った赤尾慎之介先生が5年3組の担任として子ども達とどう向き合い、子どもたちに何を教えたのかをいくつかのエピソードをもとに紹介した小説です。

第一章の「フツーじゃない先生」では慎之介は「オレの教師生活。“フツー”をものさしにするのはやめようと思って。子どものためになるのか、ならないのか。それを第一に考えていこう」と幼馴染でずっと慎之介を手伝ってきた介助員の白石に言う。そして桜の木の下での学級会をやるという話でした。

第二章「うわばきがない!」では二人の生徒の上履きがなくなるという事件が起こり、どうしたらいいか分からず、先輩教師に相談する。そして、彼は生徒たちにどうしてやることもできず申し訳ないと生徒たちに謝った。その翌日二人のうわばきは下駄箱に戻されていた。ところが翌週、文乃が三日間も休むという事件が起こった。慎之介は文乃のうちへ行くことにした。そして文乃の母親は、姉の佳美がダウン症であること、去年の夏に家族で動物園に行った時、象の前で、ぞうの真似をする佳美のことをほかの人が笑ったことがあり、それから文乃が変わったと話してくれた。あまり学校の話をしなくなったし、急激に読書量が増え、人が変わったように勉強を始めたという。慎之介は翌日の道徳の時間に来るようにという自筆の手紙を文乃に書いた。

翌日の5時間目の道徳の授業で慎之介は「ヘン」と「フツー」とはどう言う意味かを子供たちに考えさせる。フツーというのは圧倒的に数が多いというだけで、数が少ないからといってヘンというのはおかしいということを生徒にたちにわからせた。

他にも運動会に対して積極的でない子どもたちに、一番を目指して努力するということを教えたり、勉強はできるが水泳が全然ダメな“教授”こと公彦をなんとか水に慣れさせ泳げるようにさせたいと、自分も5m泳げるように頑張ると言って放課後プールで練習するなど、全部で8つのエピソードが紹介されいる。

現在の学校教育の問題点、自分自身の教育に対する未熟さが率直に書いてある一冊でした。小学校の先生にはぜひ読んで欲しい本です。

「だいじょうぶ3組」 乙武洋匡 講談社 2010年9月2日発行 1,400円+税
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by irkutsk | 2013-04-21 14:13 | | Comments(0)