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「生命とは何だろう?」を読みました(7月26日)

「生命とは何だろう?」を読みました(7月26日)_d0021786_16162724.jpg第1章「われわれはどこからきたのか」
第2章「生命とは何か」
第3章「進化の歴史を旅する」
第4章「何が生物の多様化をもたらしたのか」
第5章「人類の以来は「進化」か「絶滅」か」
以上の5章からなっているが、おもしろくなるのは3章以降でした。進化は「結果」であって「目的」ではない。キリンの首が長くなったのは高い木の葉を食べるためと言われていたが、ある固体が後天的に獲得した形質は子に遺伝しないことが明らかになった。DNAの突然変異は一定の確率でランダムに起こり、それと生活環境の変化が結びついて進化していくのだそうだ。一般的に突然変異で生まれた個体は生存に不利であるが、そのときに生活環境の変化あればその突然変異したものが生き残ることがある。

また「進化」と「進歩」は違うというところもおもしろかったです。「進化した生物が、それ以前の生物よりも優れているわけではない。単にその時々の都合に合わせて変化しただけのことです」。

地球環境がどのように変わってきたか。そして生物はその環境にどう対応して生き延びたか、あるいは生物が環境をどう変えていったかが、詳しくかつわかりやすく書かれていました。

22億年前の1回目の全球凍結で85%の種の生物が絶滅するのだが、その後「真核生物(細胞膜を持つ生物)」と「多細胞生物」が生まれる。そして単細胞生物や小さな多細胞生物によって濁っていた海が大型生物の登場によりそれらがエサとなり大量に消費される。そして海が透明になり、光が入るようになると生物の目が進化を始める。その後生物が海から陸地へ上陸をはじめる。そして、両生類、爬虫類、恐竜が出現するが、隕石の衝突により地球環境が激変し、恐竜が滅び、その後哺乳類が繁栄し、人の祖先が出現する。

地球の誕生から生物が出現し、その生物がどのような進化をしてきたのかをわかりやすく解説してくれる本で、おもしろかったです。

人類の歴史はまだ本当に浅く、ましてや人間の一生というのは「あっ」という間に過ぎていく閃光のようなものだと思いました。60兆個の細胞でできているわたしたちの体の遺伝子は太古の昔からの生物の進化をそのDNAに収めているんだなあと、改めて感動しました。

「生命とは何だろう?」 長沼毅著 集英社インターナショナル 2013年1月30日発行 1000円+税
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by irkutsk | 2013-07-26 16:16 | | Comments(0)