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「蒼路の旅人」を読みました(9月11日)

「蒼路の旅人」を読みました(9月11日)_d0021786_2151594.jpg上橋菜穂子の守り人シリーズ第6作「蒼路の旅人」を読みました。今回は新ヨゴ皇国とタルシュ帝国との争いがテーマでした。海を挟んだ南の地、タルシュ帝国は周辺の国々を次々と征服し、枝国として支配していた。そして広大な海を挟んで北の方にある国々を征服しようとする。北の大陸の南にあるサンガル王国もタルシュ帝国に征服され、次に新ヨゴ皇国に手を伸ばそうとしていた。

サンガル王国からの援助を請う手紙を受け取った新ヨゴ皇国の帝はこれは本当に助勢を請うているのか、それとも罠にはめようとしているのか迷うが、サンガルへ戦闘帆船二十隻を援軍として送ることを決めた。これは主力軍の3割ほどの艦数だったが、サンガル王に本気で助勢していることを示すために海軍大提督トーサ自らが艦隊を導くように帝は命じたのだった。皇太子チャグムも一緒にいくことになる。

サンガル王国に入ると迎えの船が来ていたが、トーサは自分の乗った舟だけをついて行かせ、残りの舟は待機させ、1日たっても戻ってこなかったら、新ヨゴ皇国へ戻るようにと指示した。そして案の定、それは罠で、闘わずしてタルシュ帝国に服従するようにと説得される。トーサは一人船に残り自ら船に火をつけるが、残りの乗組員は皇太子チャグムも含めて捕虜となった。

タルシュ王国と闘っても勝ち目はなく、多くの市民や兵士が死ぬことになる。それよりも闘わずに枝国となれば市民も兵士も損なわず、経済も発展すると甘いことばで皇太子チャグムを説得する。

チャグムの運命はいかに。そして新ヨゴ皇国の運命は。

なんとなくタルシュ帝国とアメリカがダブって見えました。そして日本はアメリカの枝国になっている。

「蒼路の旅人」 上橋菜穂子 新潮文庫 2010年8月1日発行 590円+税
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by irkutsk | 2013-09-11 21:51 | | Comments(0)