バレエ「くるみ割り人形」を見に行きました(12月23日)
「くるみ割り人形」はロシアでは年末になるといつも上演される定番物です。ストーリーがわかりやすく、子供向けで、チャイコフスキーの音楽もすばらしいく、聞きなれたものです。
「くるみ割り人形」は次のような内容のバレエです。
【第1幕】第1場 シュタールバウム家の応接間
クリスマスの夜、市議会議長シュタールバウムの家の応接間で、これからにぎやかなパーティーが開かれようとしています。立派な応接間には大きなクリスマスツリーが飾られ、娘のクララと息子のフリッツ、そして友達の子供たちはクリスマスツリーを見上げて大喜びです。
しばらくするとクララとフリッツの名付親の叔父、ドロッセルマイヤーが入って来ます。ぜんまい仕掛けのコロンビーヌ、ハレキン、ヌビアなどの人形で子供たちを楽しませます。兵隊のかっこうをしたくるみ割り人形をふたりの子供に与えました。しかし、罪なことに、この人形はひとつだけしかなかったので、子供たちのあいだで取りあいとなり、乱暴なフリッツはこの人形をこわしてしまいます。心のやさしいクララは、こわれた人形がかわいそうで、泣きながら人形用の小さなベッドに人形を寝かせてあげました。
やがて夜も更けて、皆が引き上げます。ベッドに入ったクララは、今夜はなかなか寝つけません。
そこで、そっとベッドを抜け出して、応接間のくるみ割り人形の様子を見に行きます。
[第1]幕】第2場 冬の松林
突然、あたりが騒がしくなり、ねずみの大軍が現われ、おもちゃの兵隊たちに襲いかかります。しばらくすると、くるみ割り人形とねずみの王様との一騎打ちが始まります。くるみ割り人形がいまにも負けそうになるので、クララは、履いていたスリッパを脱ぎ、ねずみの王様目がけて投げつけました。王様は悲鳴をあげて倒れ、ねずみと兵隊たちも一目散に退去します。
すると、どうでしょう。今まで醜い姿だったくるみ割り人形は、たちまちりりしい王子の姿に変わりました。
王子はクララに感謝し、2人は雪の精たちの歓迎を受けながらお菓子の国へと向かいます。
【第2幕】お菓子の国
クララと王子は、いよいよお菓子の国に到着します。このお菓子の国は、大地も、樹木も、またお城も、すべてお菓子でできています。ふたりが到着すると、お城ではいろいろなお菓子の精たちがふたりを歓迎してくれています。やがて、クララをもてなす大響宴がお城の
大広間でくり広げられます。
まず、情熱的な「スペインの踊り」。精悍なコサックの格好をしたロシア人が踊る「ロシアの踊り」、つづいて「フランスの踊り」、おどけた「中国の踊り」、「アラビアの踊り」、といった踊りが次から次へと披露されたあと、今度はお菓子のバラの花の侍女たちによる、絢爛たる
「花のワルツ」。そして輝くように美しい「グラン・パ・ド・ドウ」が踊られます。
このしあわせな物語は、クララがクリスマスの夜に見た夢だったのです。