「給食で死ぬ!」を読みました(5月13日)

d0021786_11202561.jpg1992年大塚貢氏が長野県にある生徒数1200人弱の中学校の校長に赴任した。その時学校はとても荒れていて、廊下をバイクで走りぬける、タバコの吸殻を拾い集めると1時間でバケツ一杯になる、そして毎日のように非行や犯罪が起きていた。

原因のひとつはつまらない授業にあった。お互いに授業を見せ合って、授業改革をし、「分かる、できる楽しい授業」を目指して切磋琢磨しました。

そして、生徒の食の実態を調査すると、なんと38%の生徒が朝ごはんを摂らずに学校に来ていました。さらに食べてきたとしても何を食べているかが問題で。菓子パン、ハム、ウインナー、さらに化学薬品で味付けされたジュースなど。そして夕食はレトルトカレーや焼肉が多いという実態がわかった。

人間の脳は、酸素やブドウ糖などの栄養分をもっとも必要としています。ところが朝食を摂らないで学校へ来ると、前頭葉も側頭葉も正しく機能しません。その結果、生徒たちはイライラしたり、無気力に陥ったり、やる気を失ってしまうのです。

そしてPTAの会合で食生活の重要性について説明しましたが、いくら話しても若いお母さんたち、特に非行を起こしている子どもの親御さんほど、まるで理解してくれません。

そこで学校の食事を、まず主食はご飯にする、そして副食も野菜たっぷりのものに変えようと考えました。そして1週間の5食すべてを米飯に切り替えました。すると少しずつ子どもたちに変化が見えてきました。「読書の習慣」です。荒れているときは、子どもはとうてい本を読む気になりません。ところが給食内容を変えてしばらくすると、休み時間になると子どもたちが図書館に行って本を読むようになりました。

また花作りにも取り組みました。そもそも花作りをはじめようと思ったのは、いじめや不登校が多かったからです。命あるものを大事にしようというやさしい気持ちも、全般に欠けていました。

中学校長の後、真田町の教育長に就任しました。ここでも食の改善に取り組み、無農薬、低農薬の素材を使った給食を実現させました。また新たに取り入れた習慣に、毎日子どもたちが手のひら一杯の小魚類を食べることです。カルシウムや鉄分を補給し、咀嚼力を高め、脳を活性化させるという効果がありました。

「授業改革」、「花作り」、「給食の改善」といった3つの柱を実行することで生徒たちは大きく変わりました。

食の大切さを教えてくれる本でした。朝ごはんの重要性、食べるものについても詳しく言及されていました。また花作りの教育的効果、授業改善についても是非現場の先生に取り組んでほしいとおもいます。点数ばかりを気にする風潮がありますが、生徒を全人格的に発達した立派な大人にすることが教育の目的ではないでしょうか。

「給食で死ぬ!」 大塚貢、西村修、鈴木昭平共著 コスモ21 2012年9月21日発行 1400円+税
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by irkutsk | 2014-05-13 11:20 | | Comments(0)