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「ランチのアッコちゃん」を読みました(1月24日)

「ランチのアッコちゃん」を読みました(1月24日)_d0021786_23464192.jpg出版社「雲と木社」に勤める派遣社員・澤田三智子は、ひょんなことから同じ会社の営業部長・アッコ女子こと黒川敦子(45歳)にお昼を交換しようと提案された。弁当持参の三智子が作ってきた弁当をアッコ女史に渡し、その代わりにアッコ女史が行っている店へ食べに行くことに。月曜日はカレー、火曜日はワゴン車のジュースとラップサンド、水曜日は古書店で予約してある本を受け取って「いもや」で天丼を、木曜日は自社の入っているビルの屋上で社長と出前寿司を食べ、金曜日は月曜日と同じカレー屋へ。ところが金曜日はマスターが老人ホームへ彼を配達に行くからと店番を頼まれる。そしてこの1週間で、アッコ女史のもう一つの顔を発見した三智子だった。

第2話「夜食のアッコちゃん」では、前の会社が倒産し、別の会社で働いている三智子はバレンタインデーを前に正社員と派遣社員の間で板挟み状態になっていた。昼食も一人で講演で食べていた。そこへ以前の会社の部長・アッコ女史が移動販売のワゴン車で乗り付ける。三智子は今の会社での窮状を訴え、会社を辞めてアッコ女史と一緒に働きたいと言い出す。そこで1週間試験すると言われる。その仕事はポトフの移動販売で、明け方の3時に迎えに来、4時に新宿歌舞伎町へ。そして夜の仕事をしていたホストやホステス相手にポトフを売る。翌日は午前2時ごろの新聞社の前に。木曜日は病院で深夜勤務をしている看護師さんに。金曜日は早朝の築地市場へ。土曜日は映画のロケ現場へ。そして代役で映画に出演することに。

第3話「夜の大捜査先生」は全2作とは違い、三智子とアッコの移動販売車はわき役として出てくるだけ。合コンに参加している野百合が合コンに嫌気がさして抜け出し、偶然高校時代の先生前園英作と出会う。彼は生徒を探しに来ていた。ハマザキという生徒を追っかけてきたが、見失ったので、一緒に探してくれと言われ、手伝うことに。ハマザキに自分の高校時代を重ねあわせる野百合だった。

第4話「ゆとりのビアガーデン」では、佐々木玲美が総合ネット商社「センターヴィレッジ」に就職するが、ミス連発で、3か月で退職した。そして1年後、彼女はこのビルのオーナーから遺言でビルの屋上をもらう。そしてビアガーデンを始める。かつて勤めていた会社の屋上で、一人でビアガーデンを始める。そして連日遅くまで残業している「センターヴィレッジ」の社員をお客に呼び込む。だらだらと残業するよりも、時間内に終わってビアガーデンに行く方がいいということをわからせるという話。

働くことはなんなのかを考えさせる一冊である。

「ランチのアッコちゃん」 柚木麻子著 双葉社 2013年4月21日発行 1,100円+税
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by irkutsk | 2015-01-24 23:45 | | Comments(0)