「住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち」を読みました(1月30日)
まえがきで筆者は次のように書いている。「日本人は世界一の楽園に住んでいる」、「本書をお読みいただき、ヨーロッパから見た日本の姿を再確認してほしい。おそらくそれは、ヨーロッパ人が憧れた「ジパング」と同じであるはずなのだ」。
第1章「泥棒天国ヨーロッパ」では車を盗まれる話や、寝ているうちに部屋に忍び込まれバッグからお金だけ盗まれていたり、忘れ物が戻ってくる日本はヨーロッパから見ると「信じられない国」なのだ。
ノルウェー人のライフスタイルは午後3時には仕事を辞め、あとは家族との時間。しかも週末には一斉に自然回帰するのが、一般のライフスタイル。夏はハイキング、冬はスキーと、粗末な山小屋で不便さに包まれて過ごすのが大好きなのだ。
ベルリンの新空港がちっとも予定通りにできない。当初の開港予定は2007年、だがいまだに完成していない。
食品偽装の話、日本的になったドイツの宗教事情、歴史の忘却の仕方、奴隷制がヨーロッパに残した負の遺産、移民天国か難民地獄か、EUはローマ帝国になれるのかなどヨーロッパに生活している筆者ならではの視点で書かれている。
それぞれの国にいいところ、悪いところがあるだろう。でも日本とドイツ二つの国に住んでみてやっぱり日本の方がいい。どうしてなのか。それが書かれているのが本書である。
「住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち」 川口マーン惠美著 講談社+α新書 2014年9月22日発行 880円+税