「捨てちゃえ、捨てちゃえ」を読みました(2月1日)
われわれは社会的規範や道徳に縛られています。その束縛が「こだわり」です。そして自分が「こだわり」に縛られているだけではなしに、他人もまたその「こだわり」に縛りつけようとします。「こだわり」とは「かくあらねばならぬ」というものです。もっと自由に生きましょうよ。もっとのんびり生きましょうよ。もっといいかげんに、もっとずぼらに、もっとちゃらんぽらんに生きましょうよ。変な「こだわり」を捨てた時、そこで得られる自由の境地が「遊」と「狂」だと思います。
またこの本の中で気にいったところは次のようなところです。
「成功」や「世間の期待」に踊らされず、「自分の物差し」で生きましょう。まじめな人は世間を気にしすぎます。仏教は世間の中で成功するための教えではありません。世間を飛び出て、世間の物差しとは違った物差しでもって、それで幸福に生きることを教えているのが仏教です。
「仏教の教えは、「競争をやめよ!」である。競争、競争と、血眼になって競争意識ばかり燃やしていると私たちに心の余裕がなくなる。他人を思いやる気持ちがなくなり、エゴイストになってしまう。競争をやめて、仲よく生きるのが、人間として本当の生き方である。」
「欲望は歯止めがない」。欲望はそれを充足すればするほど、ますますふくらむものです。いい欲望なんてない。欲望はすべて悪い。ですから私たちは「欲望」を捨てねばなりません。でも無欲にはなれない。本能的な欲望が最後まであるから。だから少欲知足を知らねばならない。
他人との比較をする必要はない。非凡な偉人になる必要はない。幸福は自分のうちに見いだすものだ。他人との比較を始めるとわたしたちは絶対に幸福になれない。
生き方について考えさせられる一冊でした。
「捨てちゃえ、捨てちゃえ」 ひろさちや著 PHP研究所 2010年3月8日 1,000円+税