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「満月の道」を読みました(2月10日)

「満月の道」を読みました(2月10日)_d0021786_612314.jpg宮本輝の父を描いた一大叙事詩。1945年、大阪の焼け跡から再起を図る松坂熊吾を描いた第一部「流転の海」から始まり「地の星」、「血脈の火」、「天の夜曲」、「花の回廊」、「慈雨の音」と続き、「流転の海」第七部として「満月の道」が発行された。第八部「長流の畔」はすでに執筆中である。「流転の海」は著者が34歳から書きはじめ、第九部で完結する予定である。

「満月の道」ではかつて面倒を見た柳田に世話になって、彼の経営するモータープールの管理人をするかたわら、熊吾は中古車販売を手掛けるようになる。息子・伸仁は中学生から高校生へと成長していく。

舞台は昭和36年の大阪。熊吾は往時の覇気を取り戻し、中古車販売業を軌道に乗せ、次々と店を増やしていき、板金工場も持つようになった。息子・伸仁は父の背を追い抜き、絵画を愛し母親・房江を愛する好青年へと育っていく。房江はアルコールから抜け出せずにいたが、モータープールの管理人の仕事をしながら、集団就職でやってきた若者たちの面倒を見ていた。

忙しいながらも幸せな日々が続いていたが、今回も思いがけない事件が起き…。

「満月の道」 宮本輝著 新潮社 2014年4月25日発行 2,000円+税
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by irkutsk | 2015-02-10 06:11 | | Comments(0)