「満月の道」を読みました(2月10日)
「満月の道」ではかつて面倒を見た柳田に世話になって、彼の経営するモータープールの管理人をするかたわら、熊吾は中古車販売を手掛けるようになる。息子・伸仁は中学生から高校生へと成長していく。
舞台は昭和36年の大阪。熊吾は往時の覇気を取り戻し、中古車販売業を軌道に乗せ、次々と店を増やしていき、板金工場も持つようになった。息子・伸仁は父の背を追い抜き、絵画を愛し母親・房江を愛する好青年へと育っていく。房江はアルコールから抜け出せずにいたが、モータープールの管理人の仕事をしながら、集団就職でやってきた若者たちの面倒を見ていた。
忙しいながらも幸せな日々が続いていたが、今回も思いがけない事件が起き…。
「満月の道」 宮本輝著 新潮社 2014年4月25日発行 2,000円+税