「免疫力をあなどるな!」を読みました(9月15日)
彼は健康の要は「免疫力」だという。「免疫」とは「私たちが生き行くうえで病気にならないように、事故と非自己(外敵)を見分けて、非自己を排除する機能」である。免疫は私たちの体という「城」を守ってくれる「軍隊」のようなもので、白血球が免疫細胞の正体である。免疫には生まれながらに備わっている自然免疫と後天的に獲得する獲得免疫がある。
毎日5000個の遺伝子複製ミスが私たちの体の中で起こっているが、ほとんどの人ががんを発症しないのは、免疫細胞が日夜闘って、がん細胞を退治しているから。ところが加齢とともに自然免疫力は低下していく。
そして司令官の役割を果たすのが、「樹状細胞」で、自然免疫と獲得免疫に指令を出してコントロールし、他の免疫細胞に外敵を教える能力(抗原提示能力)が優れているのが特徴である。
そしてこの樹状細胞をより良いものにしていくために3つのことが必要だと言っている。
1、水分補給は必ず「のどが渇く前」にやりなさい。人間の体は60%が水分で、水がなければ細胞はその形をとどめておくことはできない。年寄りはのどが渇いているのがわからない。水分補給は常温の水をのどが渇く前にこまめに飲む。
2、トイレとあくびは絶対にがまんしてはいけない
便意を我慢すると便秘になり腸内環境が悪化する。野菜を食べなかったり、肉ばかり食べるのはよくない。また生理現象を我慢するのは決して体に良くない。
3、たった10分の仮眠が免疫力を強くする。
睡眠は運動やハードなデスクワークで傷ついた樹状細胞を回復させる。疲れは活性酸素と呼ばれる「身体のサビ」で細胞を傷つける。そして疲労因子が細胞から出る。これが肥料の正体である。10~20分の仮眠により、疲労回復因子が出てきて細胞を修復する。
免疫力が高まる生活習慣は必要な栄養はバランスのいい食事で吸収するのが基本である。朝食は免疫バランスを整える最強ツールである。体はしっかり目覚めて、夜の間に下がっていた体温が徐々に上昇し、交感神経へとうまくスイッチを切り替える。そして排便のリズムを整える。食べ物としては発酵食品の納豆キムチがお勧めだという。またお風呂上がりのアイスは体温を低下させ、砂糖の取りすぎになるのでやめた方がいいそうだ。
また野菜は香りが強いものを皮ごと食べるのがベスト。野菜と肉は2:1で食べる。肉を食べた後のヨーグルトは腸内細菌のバランスを整える。鶏肉は樹状細胞を形成するのに必要なイミダゾールペプチドが豊富に含まれている。無理な運動は免疫機能を低下させる。楽しみながらする運動は免疫機能を高める。ウォーキングはできるだけ足を前に出す。歩幅を大きくすると大きな筋肉を使う。寝る前はプラス思考になって、とにかく楽しかったことを考える。寝る前のスマホは×。
自分の体を守ってくれるのは自分の体だということがよくわかりました。
「免疫力をあなどるな!」 矢崎雄一郎著 サンマーク出版 2014年9月20日 1400円+税