「ロシア日記」を読みました(8月18日)
ロシアというと、何となく怖いというイメージを持っている人が多いようだが、この本を読むと多くのロシア人は面倒見がよく、シャイな人もいる。
一気にウラジオストクからイルクーツクまで行くのではなく、3本の列車に乗りこみ、3つ目のウラン・ウデからイルクーツクまでは3等寝台(個室タイプではなくオープンタイプの寝台車)にも乗っている。シベリア鉄道というと、誰もが一度は乗ってみたいと思っているが、単調な平原と林が続き、7日間も乗り通すのは大変だ。
コンパートメントに全く知らない人が乗ってきて、しばし一部屋で起居を共にする。それもシベリア鉄道の楽しみである。彼女たちもいろんな人との出会いがあり、そしてその人たちとは本当にもう二度と会わないであろう。
バイカル湖(リストビャンカ)にも2泊しているが、私たちも2015年に訪れたところだったのでより身近に感じられた。
二人の旅行は2011年6月18日から30日まで13日間で、女二人ののんびり旅で、こんな旅行もしてみたいと思わせる旅行だった。この旅行は作者・高山なおみが武田百合子の「犬が星見た」(1979年発行)を読んで、是非とも彼女たちが行ったところを追体験したいということで実現したらしい。「犬が星見た」は武田泰淳と竹内好、そして武田泰淳の妻・百合子、他に日本人の同行者がいたようである。この本もぜひ読んでみたい。
「ロシア日記」-シベリア鉄道に乗って 高山なおみ著 川原真由美・絵 新潮社 2016年7月30日 1400円+税