「シャイロックの子供たち」を読みました(4月29日)

d0021786_10131730.jpgこの小説は東京第一銀行永原支店で働く様々な年齢や役職の行員たちの姿が描かれている。外から見ていると一見華やかに見える銀行員という職業の本当の姿が、筆者の経験をもとに実にリアルに描かれている。

物語は10の短編をまとめたものになっているが、全体で大きな一つのストーリーとなっている。

ノルマを達成するために容赦ないパワハラが横行する。銀行内でなくなった100万円を事故として報告することなく、役職者で金を出し合って事故を無かったことにする。みすみす損をすると分かっている投資信託を売らせる。ATMに入れるお金を金曜日の夕方に失敬して、ギャンブルに使い、当たったお金で月曜日の朝一番に返しておく。倒産しそうなことがわかっている会社に融資して、融資実績を上げる等々。

銀行の内情を知る筆者だから書けるミステリーである。

「シャイロックの子供たち」 池井戸潤著 文春文庫 2008年11月10日発行 630円+税
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by irkutsk | 2017-04-29 10:12 | | Comments(0)