「アルケミスト」夢を旅した少年(3月28日)
羊飼いの少年サンチャゴの夢を実現するためのたびの物語です。旅をしたいサンチャゴは両親が望んだ神父にはならず、羊飼いになっていろんな町を旅することに。旅の途中、見捨てられた教会で一夜を過ごすことに。そして彼は去年この近くの町タリファに来た時、出会った商人の娘に会えるのを楽しみにしていた。
サンチャゴは「子供が、ピラミッドのそばに宝物がある」と言う夢を2回も見た。その夢の解釈してもらいにタリファに住む老女のもとを訪れる。老女は宝物を見つけたらその10分の1を払うことを約束させ、「おまえはエジプトのピラミッドに行かねばならない。そこでお前は宝物を見つけてお金持ちになるだろう」と言った。
そのあと、町の広場で交換した本を読んでいると、ひとりの老人が話しかけてきた。そして老人と話しているうちに夢の話をすると、老人は「お前の持っている羊の10分の1」をくれれば、どうやって宝物を探せばいいか、教えてあげよう」と言った。
彼は今まで慣れ親しんできたものと、これからほしいと思っているものとのどちらかを、選択しなければならなかった。
そして翌日、サンチャゴは6頭の羊を連れて、同じ広場に行って老人に渡した。老人は「前兆の語る言葉を忘れてはいけない。特に運命に最後まで従うことを忘れずにな。」と言い、白い石と黒い石を差し出して言った。「これはウリムとトムミムと呼ばれるものだ。黒は「はい」を意味し、白は「いいえ」を意味する。お前が前兆を読めなくなったと時、このi石が助けてくれる。いつも「はい」と「いいえ」で答えられる質問をするようにしなさい。」
こうしてサンチャゴはアフリカへ渡り、羊を売ったお金を盗られたり、はやらないクリスタル屋で1年ほど働き、お金を貯めてまた砂漠を越えてエジプトへと向けて出発する。
はたしてサンチャゴは砂漠を横切って、エジプトへいけるのか。そしてピラミッドのそばにあると言う宝物を手に入れられるのか。
この本の中で語られていることを少し紹介しましょう。
羊飼いのサンチャゴ少年の言葉「彼ら(羊たち)が考えることは食べ物と水のことだけだった。人間も同じかもしれない。」
老人の言葉「だれでも若い時は自分の運命を知っているものなのだ。まだ若い頃は、全てのものがはっきりしていて、全てが可能だ。夢を見ることも、自分の人生に起こってほしいすべてのことにあこがれることも、恐れない。ところが、時がたつうちに、不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、彼らに思いこませ始めるのだ。」
老人の言葉「お前がだれであろうと、何をしていようと、お前が何かを本当にやりたいと思う時は、その望みは宇宙の魂から生まれたからなのだ。」
老人の言葉「結局、人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ。」
「彼は今まで慣れ親しんできたものと、これからほしいと思っているものとどちらかを、選択しなければならなかった。」