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カテゴリ:本( 406 )

「大人の教養」を読みました(9月11日)

d0021786_11125737.jpg理系と文系の溝、そして大学における教養部の解体、すぐに役立つ人間作りを求める文科省、そんな中で東京工業大学からリベラルアーツセンターというのを作ったから、そこで教えてもらえないかという依頼があり、筆者は引き受けた

そして現代の教養とは何を学べばいいのか。すぐには役に立たなくても、社会に出て、やがて有効に働くようになる。そういう生きる力になるものとは何だろうか。それは「自分がどういう存在なのか」を見つめていくことではないか。「自分を知る」ことこそが現代の教養だろうと筆者は考えた。そして「自分を知る」ということを主題に据えて、現代における自由7科というものを次のようなものであると考えた。

宗教、宇宙、人類の旅路、人間と病気、経済学、歴史、日本と日本人という7つの科目を順に講義してくれている。

宗教では風土によって異なる宗教が生まれるとしています。「ユダヤ教、キリスト教、イスラム教という一神教は、砂漠から生まれた宗教です。砂漠という土地は暮らしていくのが大変なところです。日照りが続いただけで、人間はすぐに死んでしまう。砂漠のように厳しい自然環境の中では「神の怒りに触れたら大変だ」という考えが説得力を持ち、大変強く厳しい神の存在が考えられたのでしょう。」
一方、「日本では「八百万の神」といって、自然のありとあらゆるところに、神様がいると信じられていました。一神教ではなくて多神教です。」

細かい内容についてはぜひ本書を手に取って読んでみてください。知らなかったことがたくさんあったことに気づき、それをわかりやすく説明してくれているので、この一冊を熟読すれば現代人の教養は身つくと思われます。

「大人の教養」私たちはどこから来て、どこへ行くのか? 池上彰著 NHK出版新書431 2014年4月10日発行 780円+税
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by irkutsk | 2018-09-11 11:10 | | Comments(0)

「おしょりん」を読みました(8月20日)

d0021786_11151450.jpg明治33年4月、足羽郡木田村一帯が火事だという場面から小説は始まる。羽二重の下請けをやっていた五左衛門は取引先の機屋がみんな焼けてしまい、五左衛門のうちも立ち行かなくなった。

増永家の嫁・むめは「もうやめなければならない。幼い恋を引きずって生きることを」と自分に言い聞かせるのだった。明治28年9月、麻生津村角原の親戚の葬式に両親と妹たちは出かけて、むめ一人うちに残っていた。来年3月に麻生村生野の増永家に嫁ぐむめは縁起の悪い葬式に出なくてもいいと、一人残されていたのである。留守宅に増永家から人が訪ねてきた。大野で買い付けた醤油や年賀用の酒などを持って来たという。むめは婚約相手の五左衛門だと思い、「角原の村を案内してください。この村で一番美しい場所を見せてもらえますか」という男の願いを聞いて、文珠山のふもとにある滝まで案内した。

翌年、結納の時に会ったのは、昨年会った人と違うのにショックを受ける。この前会ったのは五左衛門の弟の幸八だったのだ。

五左衛門と結婚し、つい、たかの、みどりの3姉妹を生み、明治37年、6年ぶりに幸八が帰ってきた。明治33年の大火では福井の織物業者の多くが傾いていた。幸八は16歳で家を出て、東京の帽子屋で住み込みで働き、歯科医院の助手もした。そして彼はこの村に持ち帰る産業を探していたのだった。

明治36年4月に「内国勧業博覧会」が大阪で開かれ、22のメガネ会社からの出展があったが、舶来品には全く及ばず、これなら後追いできると考えたのだった。そして兄・五左衛門にメガネ枠つくりを勧めるのだった。

なかなか弟の提案に首を縦に振らない五左衛門だったが…。

今でも、鯖江はメガネ枠づくりの産地として有名だがそのルーツを知ることができる一冊である。ちなみに本書の題名の「おしょりん」というのは雪が降り積もってそれが凍って固まり、雪の上を自由に歩いて行ける状態のことを言うそうだ。

「おしょりん」 藤岡陽子著 ポプラ社 2016年2月15日発行 1600円+税
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by irkutsk | 2018-08-20 05:55 | | Comments(0)

「死ぬほど読書」を読みました(8月10日)

d0021786_2134073.jpg2010年、民間出身初の中国大使となった丹羽宇一郎氏の読書論である。
「はじめに」の中で著者は次のように書いている。「小さい頃から遊びも勉強も習い事も、親や周りから良かれと思って与えられた環境で育った人が多くなっている。与えられたものの中でばかり生きていると、「自分の頭で考える」ということができなくなります。自立した思考ができないからたまたま与えられた狭い世界の中だけで解決してしまう。」

また第1章ではネット社会と本というテーマで書かれているが、ネット情報はどこの誰が責任をもって発しているのかが見えないがゆえにいい加減な情報であふれかえっている。専門家であっても信頼できるとは限らない。社会的に信頼度が高いと思われている専門家や大手マスコミ、大企業であっても、すべての情報が真実かどうかは本当にはわからない。情報のクオリティを見抜く力が必要であると言っている。

「自分は何も知らない」と自覚することも大切だと主張している。人間にとって一番大事なのは「自分は何も知らない」と自覚すること。「無知の知」を知る。読書はそのことを、身をもって教えてくれます。何も知らないという自覚は人を謙虚にします。謙虚であればどんなことからでも何かを学ぼうという気持ちになる。反対に自分は何でも知っていると思っている人ほど質の悪いものはないかもしれません。こういう人は傲慢で、何でも人より優位に立って自分の思い通りに事を進めようとしたりします。

また、「読みながら考えないと身につかない」とも言っています。「本は『なぜ?』、『どうして?』と考えながら読めば、それだけ考える力が磨かれるのです。考える力は生きていく力に直結します。

第6章では次のように言っています。「幅広くいろんな本を日頃から読み、仕事と真剣に向き合っている人は自分の考えや信念を持っているから、安易に空気に流されるようなことはないはずです。読書は心を自由にしてくれます。読書によって自分の考えが練られ軸ができれば空気を中心に思考したり、行動したりすることなどはなくなるはずです。世間の常識や空気に囚われない真の自由を読書はもたらすのです。」

「死ぬほど読書」 丹羽宇一郎著 幻冬舎新書 2017年7月30日発行 780円+税
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by irkutsk | 2018-08-10 21:31 | | Comments(0)

「また、同じ夢を見ていた」を読みました(8月3日)

d0021786_1056347.jpg主人公の小学生・小柳奈ノ花はクラスの中で浮いていた。クラスメイト達をバカなクラスメイトと呼び、彼女が唯一評価しているのは本を読んでいる荻原くんだけだった。学校へ行くとまず図書室に行き、昼休みも図書室、そして授業が終わるとアバズレさんのうちとおばあちゃんのうちへ行く。

ある日河川敷の草むらに泥だらけで、ところどころ赤い色をして、尻尾が半分しかない子猫を見つけ、その猫を連れて堤防の反対側にあるクリーム色のアパートに行って助けてくれるように頼んだが、どこもすぐにドアを閉められた。そして最後に2階の端っこの部屋のチャイムを押して、頼んだところその猫を助けてくれた。それがアバズレさんとの出会いだった。アバズレさんの名前はわからないがドアにそう書きなぐっていたのを見て、彼女の名前だと思ってそう呼んでいた。

おばあちゃんは近くの丘の木々の間を登ると広場が現れ、そこに木でできた大きな家があった。ノックするとすてきなおばあちゃんが出てきた。お菓子をもらったり、本の話をしたりして過ごした。

奈ノ花の毎日は授業後、うちに帰るとランドセルを置いて、アバズレさんのうちと、おばあちゃんのうちをはしごすることだった。

ある日、アバズレさんもおばあちゃんもいないとき、いつもおばあちゃんのうちへ行くときは右の道を行くが、今日は左の道を行ってみた。門があり、中に入るときちんとした石の階段があり、四角い石の箱のような二階建ての家があった。2階までと思っていた階段を上がっていくと、さらにその上に上がって行けた。そこには体操座りをして手首にカッターを当てている女の人がいた。高校生の南さんとの出会いはこうして始まった。

奈ノ花の毎日は3か所の行くところから2か所を選ばなければならなくなった。

学校では国語の授業で「幸せって何かを考える」をやっていた。南さんに聞くと「幸せって、もっと満たされた状態だろう。こう心がいい気持ちでいっぱいになるような」と言った。南さんの両親は事故で亡くなっていないと言っていた。

おばあちゃんは次のように言っていた。「人は悲しい思い出をなくすことはできないの。でもそれよりたくさんのいい思い出を作って楽しく生きることはできる。なっちゃんの笑顔は、南さんや私にそうさせてくれるくらいのすてきな力を持ってるよ」。

授業参観にお母さんが来てくれると言っていたのに、行けなくなったと言われ、母親と喧嘩してしまったが、翌日、南さんに会って「私みたいにけんかしたままもう会えないってことになってほしくない」と言われ、母親と仲直りすることを約束する。

そして授業参観の日、思いがけず両親がそろってきてくれたのである。そのことを報告しようと南さんがいる四角い石の上の屋上に行こうとしたが、工事中で入れなかった。それ以来南さんには会えなくなってしまった。

アバズレさんのうちに行くと、スイカの切ったのを買ってきてくれと頼まれ、スーパーへ行く。そこで荻原君と出会い、本の話をする。スーパーを出たところで万引きをした人を警備員が大声をあげて取り押さえるのを見た。翌日学校に行くと隣の席の桐生くんのお父さんが万引きしたという噂が流れていた。桐生君は数日間、学校に来なかった。

桐生くんが学校へやって来ると、クラスの馬鹿たちがお父さんのことで桐生くんをいじめているのに我慢できずに、馬鹿たちを攻撃する。しかし、桐生くんは奈ノ花に「やめてよ!」と言う。そして翌日からまた学校に来なくなった。

ある日、アバズレさんもおばあちゃんもいなくなってしまった。すべてはなっちゃんが見ていた夢の中の出来事だったのか。いつも同じ夢を見ていたのである。

読んでいて、登場した3人の女性、南さん、アバズレさん、おばあちゃんは奈ノ花がなっていたかもしれない未来の姿だったようだ。3人の女性たちはそうならないように奈ノ花にいろんなアドバイスを与えるのだった。

「また、同じ夢を見ていた」 住野よる著 双葉文庫 2018年7月15日発行 657円+税
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by irkutsk | 2018-08-03 19:55 | | Comments(0)

「ゆっくりおやすみ、樹の下で」を読みました(7月21日)

d0021786_5474547.jpg小学5年生のミレイちゃんは、小さいころ大きな病気をしたせいで、ちょっとだけ腕が不自由です。ペットボトルのふたを開けることがうまくできません。

両親は結婚するとき、お母さんのお父さん(ミレイちゃんにとってはおじいちゃん)に反対され、「そいつと結婚するなら、二度と家に戻ってきてはならん」と言われ、お母さんは家を出てきたのでした。それから一度も実家には帰っていません。

おばあちゃんから手紙が来たのはおじいちゃんの7回忌が終わってひと段落着いた頃でした。手紙には「ミレイちゃんを夏休み中、私のところに預けないかい? そろそろその子にも『さるすべりの館』のことを知ってほしい」と書かれてありました。

ミレイちゃんはおばあちゃんのうちで夏休みを過ごせることに大喜び。夏休みになるとおかかさんとおばあちゃんのうちへ向かいました。鎌倉駅から歩いて、どんどん山の中へ入っていくと、細い道の正面に道をふさぐように誰かが仁王立ちで立っていました。胸のあたりからひざのずっと下まで、体の前面をほとんどおおいつくすような大きな、生成りのエプロンをした女の人でした。そばには一匹の犬がうずくまっています。

この人が、ミレイちゃんのバーバでした。お母さんはミレイちゃんをバーバに預けると帰っていきました。

おばあちゃんが一人で住む『さるすべりの館』とはどんなところなのでしょう。そこでミレイちゃんは時間を超えて『さるすべりの館』に関係したいろんな人たちを出会うことになります。

子ども向けに書かれた本ですが、大人が読んでも楽しめる本です。「朝日小学生新聞」に2017年7月1日から9月30日まで連載されたものを加筆修正したものです。

「ゆっくりおやすみ、樹の下で」 高橋源一郎著 朝日新聞出版 2018年6月30日 1300円+税
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by irkutsk | 2018-07-21 19:46 | | Comments(0)

「砂上」を読みました(7月5日)

d0021786_1412196.jpg柊令央は北海道江別市に住む作家志望の40歳。いままでにいろんな懸賞小説に応募しているが、採用されたことはない。そんな令央のもとに会いたいという編集者が現れるところからこの小説は始まる。そして編集者・小川乙三に「主体性がない」だの、「今後、なにがしたいんですか」、「年齢的に、もう後戻りしている暇なんかないと思いますし」、「柊さん、あなた、なぜ小説を書くんですか」などと言われる。そして最後に乙三は二年前に応募した「砂上」という話がよかったので、あの素材を生かして読んでもらえる原稿を書かないかと言う。そして三人称一視点で300枚くらい、3か月後を目処にという。

令央は母親のレミと二暮らしだったが、その母も一か月前に亡くなっていた。小中学校で同じクラスだった剛のビストロを手伝って月6万円もらっていた。ほかには10年間連れ添った夫の不貞で離婚し、慰謝料の分割払いで月々受け取っている5万円、あわせて11万円が令央の収入だった。贅沢と病気とギャンブルさえしなければなんとか暮らせる額だった。

令央には15歳年下の妹・美利がいたが、今は家を出てカラオケ店の店長をやっていた。

乙三が次にやって来たのは三月に入っての二週目の土曜日だった。だが彼女の意見はまたしても辛辣だった。「詳細な体験記、という感じです。日記としてならば、読むこと自体は難しくありません」、「三人称でとお伝えしたはずです。私は小説が読みたいんです。不思議な人じゃなくて、人の不思議を書いてくださいませんか」、「詳しく書いてあるところと端折りすぎている部分が逆なんですよ。知っていることをアピールして、知られたくないことを端折るから創作的日記になってしまうんです。虚構は、端折りたいところに踏み込んで、嘘をついていますと嘘をつき、同時に現実をかすませるものだと思っています」と言われ、全面改稿を求められた。

そしてこの小説を書く中で、自分の生活のひとつひとつが小説の素材になり、それを見ている自分がいることに気が付く。また浜松の助産師・竜崎豊子を訪ね、彼女から母・レミの18歳の頃から3年間の写真を撮った写真集を見せられ、彼女の人生を、そして自分の父親について聞かされる。

レミ・令央・美利の3人の女の生きざまが生々しく描かれた素晴らしい小説でした。

「砂上」 桜木紫乃著 角川書店 2017年9月29日発行1500円+税
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by irkutsk | 2018-07-05 14:13 | | Comments(0)

「明日の子どもたち」を読みました(7月4日)

d0021786_14384178.jpg三田村慎平は転職先の児童養護施設「あしたの家」で働き始めて早々、壁にぶつかる。生活態度も成績も良好、職員との関係もいい“問題のない子供”として知られる16歳の谷村奏子が、なぜか慎平にだけ心を閉ざしてしまったのだ。

「施設のことも知りもしない奴に、どうしてかわいそうなんて哀れまれなきゃいけないの?!――どうして、」、「かわいそうな子供に優しくしてやろうって自己満足にわたしたちが付き合わなきゃいけないの?!わたしたちは、ここで普通に暮らしているだけなのに! わたしたちにとって、施設がどういう場所かも知らないくせに!」

高校を卒業したら、施設を出なければならない。そのため大半の子どもたちは就職するのだが、大学に入って、働きながら勉強する子どもたちもいる。高校3年生の子どもたちは大学に行きたいが、経済的な裏付けがないまま大学に入っても、お金が続かなくて、特に女の子は簡単にお金を稼げるところに堕ちていく。

また施設を出てからの退所後支援施設づくりについての問題も取り上げられており、知らない事実をたくさん教えてもらった。

「明日の子どもたち」 有川浩著 幻冬舎文庫 2018年4月10日発行 770円+税
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by irkutsk | 2018-07-04 21:36 | | Comments(0)

「未来のミライ」を読みました(6月22日)

d0021786_2057762.jpg小さな庭に小さな木の生えた小さな家。ある日甘ん坊のくんちゃんのもとに生まれたばかりの妹・ミライちゃんがやってきます。両親の愛情を奪われ、戸惑うばかり。そんな時、くんちゃんは未来から来た妹・ミライちゃんと出会いました。彼女はもうひな祭りが終わったので早くお雛様をしまってくれるようにお父さんに言ってほしいとくんちゃんに頼むが、くんちゃんは「いやっ」という。「ミライちゃん好きくないから」と言う。ミライちゃんは「じゃあそうやって人のお願い聞かないんなら、ハチゲームだからね」と言って、くんちゃんの脇を両手の人差し指でつんつんと突っついた。そしてくんちゃんはお雛様をしまうのを手伝うことに。彼女に導かれ、時を超えた冒険へと旅立ちます。むかし王子だったと名乗る謎の男、幼いころの母、青年時代の曽祖父。様々な出会いを経て、くんちゃんがたどり着いた場所とは?

7月20日から上映されている映画「未来のミライ」の細田守監督が書きおろした原作小説。

「未来のミライ」 細田守著 角川文庫 2018年6月25日発行 560円+税
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by irkutsk | 2018-06-22 09:54 | | Comments(0)

「家族最後の日」を読みました(6月8日)

d0021786_21295871.jpg写真家・橋本一子の家族をめぐる物語である。3つの話からなっており、最初は「母の場合」。
広島県の実家に8歳と6歳の子ども二人を連れて帰ったが、母親と喧嘩して予定よりも早く変えることになった。

二つ目の話は夫・石田さんの弟が腹を切ってから飛び降り自殺をしたという話。残された80歳を超える石田さんの父。

「夫の場合」は夫の石田さんが癌にかかり、大腸がんの手術はしたが、食道がんは手術ができず、抗がん剤で小さくすることしかできない。夫が癌になり、今まで夫に子育てや家事を依存していた一子が周りの人々の助けも借りて、二人の子どもとの生活を何とかやっていくという話。石田さんは2016年8月に癌がわかり、2018年1月に亡くなった。

「家族最後の日」 橋本一子著 太田出版 2017年2月11日発行 1700円+税
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by irkutsk | 2018-06-08 16:28 | | Comments(0)

「トライアウト」を読みました(5月22日)

d0021786_5391464.jpg知恵蔵miniの解説によると「トライアウト」とは次のようなものである。
プロスポーツチームが入団を希望する選手を集め入団テストを行うこと、またその入団テストのこと。日本ではプロ野球やJリーグなどで行われている。各チームがドラフトやトレードで選手を獲得する以外に、一般から広く選手を募集する手段として用いられる。プロ野球では、2001年より全12球団が合同で行う、自由契約選手を対象とした「12球団合同トライアウト」が行われている。

可南子は8年前、未婚の母となって考太を産んだ。可南子は父親がだれなのか誰にも言わなかった。新聞社に勤めながらの子育ては思いのほか大変で、そのしわ寄せは幼い考太に及び、何回も入院していた。考太が2歳3か月になり肺炎で入院しているとき、やって来た両親は考太を引き取って育てると言った。仙台から車で1時間半ほどのところにある登米市の佐沼というところで新聞販売店をやっている両親のもとに引き取られ、可南子の妹・柚奈と両親によって育てられることになった。休みの日には考太に会いに実家へ帰っていた。

そして校閲部の仕事は時間通りに終われるので、考太を引き取ろうかと考えていた矢先、運動部への異動を言い渡され、考太を引き取れなくなった。そして運動部に移動して初めての仕事が「プロ野球十二球団合同トライアウト」の取材だった。仙台球場で行われたトライアウトの取材の後、可南子は実家に帰って考太に会った。考太は少年野球のチームに入っていた。

可南子は仙台球場のトライアウトの取材の時、マウンドから空を見上げていた投手のことが頭から離れず、本社に戻るとすぐに調べてみた。彼は深澤翔介で15年前、夏の甲子園での優勝投手だった。彼は高校卒業後、プロ野球に進み一時華々しく活躍していた。

可南子の出産の秘密、プロ野球界の勝たんがための不正、シングルマザーの子どもの父親に対する思い、家族の絆などが描かれ、最後に可南子の産んだ子どもの父親もわかります。

「トライアウト」 藤岡陽子著 光文社 2012年1月20日発行 1500円+税
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by irkutsk | 2018-05-22 19:37 | | Comments(0)